著者
松下 紘資 Thieu Quang Tuan Nguyen Quang Luong Le Tuan Hai 滝 泰臣
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_318-I_323, 2012 (Released:2012-09-18)
参考文献数
7

異常気象や台風の大型化により設計波高を超える外力が作用する頻度が高くなっており,消波ブロックを利用した消波構造物の重要性が高まっている.本研究では,かみ合わせの強化を目指した2種類の新しい消波ブロックを用いた傾斜堤において水理模型実験を実施し,新型ブロックの安定数算定式を提案した.さらに既存ブロックとの比較により,傾斜堤用消波ブロックとしての安定性能について考察した.その結果,いずれの新型ブロックも同種の既存ブロックに比べて,非常に高い安定性能を有していることがわかった.さらに2種類の新型ブロックのうち,軸を持つ形状の新型ブロックは,被害が始まってからの波高の増加に伴う被害の広がりが遅く,構造的に崩れにくく粘り強さを持っていることがわかった.