- 著者
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海津 正倫
TANAVUD Charlchai
PATANAKANOG Boonrak
- 出版者
- 公益社団法人 日本地理学会
- 雑誌
- E-journal GEO (ISSN:18808107)
- 巻号頁・発行日
- vol.1, pp.2-11, 2006 (Released:2010-06-02)
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
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タイ国アンダマン海沿岸において多大な津波被害をこうむったNam Khem平野において,上陸した津波の挙動を明らかにし,津波の流動と地形および地形変化との関係について検討した.低地部における津波の挙動は基本的には流れの方向の異なる押し波と引き波の組み合わせで説明されるが,個々の地点では低地の微地形の存在が大きく影響している.とくに,一部では上陸した押し波と廃土の盛土斜面に乗り上げた後の引き波が同方向に流れており,逆の方向性を持つ押し波と引き波の見られる多くの地域とは異なった特徴が見られた.また,津波堆積物の分布は,津波の流動が集中する部分で厚くなる傾向が見られたほか,堤間低地の部分で厚く,浜堤列の発達と密接に関係している.