著者
Sehgal Ravinder N. M. Jones Hugh I. Smith Thomas B.
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.295-301, 2005-03-25
被引用文献数
28

西アフリカの国々であるカメルーン, 赤道ギニアおよび象牙海岸の, 21科121種969羽の鳥類に関して, 薄層血液塗抹標本を用いて住血原虫を検査した.その結果, 277個体(29%)から原虫が検出され, 内訳はHaemoproteus(陽性率8%), Plasmodium(11%), Leucocytozoon(5%)およびTrypanosoma(7%)であった.これらに加えて, 住血糸状虫のミクロフィラリアが供試個体の4%から検出された.これらの鳥類は1989年から2001年の12年間に熱帯雨林や推移帯で捕獲されたものであった.集団営巣型や2種の地面営巣型の鳥類で陽性率が高い傾向が認められた.既報と同一の場所に関して, 2つの異なる季節を含む2年のデータを比較したが, 寄生虫感染率に有意な差は認められなかった.今回の結果は, 同様または異なる手法で行われたアフリカにおける他の研究との比較も行った.