著者
青木 宏 高野 裕 和田 盛哲 岩永 則城 宜野座 朗 Aoki Hiroshi Takano Yutaka Wada Shigeaki Iwanaga Noriki Ginoza Akira
出版者
宇宙開発事業団
雑誌
宇宙開発事業団技術報告 = NASDA Technical Memorandum (ISSN:13457888)
巻号頁・発行日
pp.1冊, 1995-08-31

現在「再使用型のロケット」の帰還形態として有翼型と垂直軟着陸型の2つが考えられている。前者の有翼型はH-2ロケット打上げ型有翼回収機(HOPE)実験による検討が進んでいる。後者の「垂直軟着陸技術」は大量貨物輸送において有利で、月面着陸探査において常用されている降着手段である。米国では「デルタクリッパ」の飛行試験が進んでいる。本研究ではロケット・エンジンによる垂直着陸技術を確立する第1歩として地上における離着陸飛行実験を計画したものである。本報告書は離着陸飛行実験について、(1)ミッションの検討、(2)システムの検討(エンジン、全体配置、システム構成、制御など)、(3)サブシステムの検討(推進系、構造系および熱制御系、航法誘導制御系、電気系、全機組立、飛行試験構想など)、(4)地上設備の検討、(5)運用計画、(6)開発スケジュールなどを検討しその結果をまとめたものである。
著者
森 英彦 高野 裕 滝沢 悦貞 川添 豪 金子 豊 名村 栄次郎 Mori Hidehiko Takano Yutaka Takizawa Yoshisada Kawazoe Takeshi Kaneko Yutaka Namura Eijiro
出版者
宇宙開発事業団
雑誌
宇宙開発事業団技術報告 = NASDA Technical Memorandum (ISSN:13457888)
巻号頁・発行日
pp.1冊, 1995-02-28

本報告書は月・火星の無人の探査計画、すなわち月と火星のそれぞれについての観測、着陸/移動探査およびサンプル・リターンについての無人の探査計画の検討結果を報告した。この計画による2015年以後の月と火星の開発利用シナリオについての検討結果の概略は次の通りである。(1)有人月面拠点の建設:5人程度が14日間程度滞在するものとする、(2)軌道上システムの建設:宇宙ステーションの有人機能と軌道上サービスシステムで開発される無人サービス機能を結合して軌道上サービスセンターを構築する、(3)静止軌道プラットフォームの建設:在来型の静止軌道衛星をプラットフォーム化し、永続的に使用する、(4)輸送系の開発:貨物および有人の低高度地球周回軌道機(LEO貨物、LEO有人)と貨物および有人の軌道間輸送機(OTV貨物、OTV有人)の開発が必要である、(5)火星探査:軌道上サービスセンターを用いて火星サンプルリターン機を構築する。
著者
高野 裕 和田 盛哲 岩永 則城 Takano Yutaka Wada Shigeaki Iwanaga Noriki
出版者
宇宙開発事業団
雑誌
宇宙開発事業団技術報告 = NASDA Technical Memorandum (ISSN:13457888)
巻号頁・発行日
pp.1冊, 1995-08-31

現在宇宙開発事業団では月の探査について、(1)月周回軌道からの観測、月面での移動探査、月面物質のサンプルリターンからなる無人探査を経て、(2)有人探査、(3)月開発利用へ向かう3段階の開発シナリオを構想している。周回観測以降の着陸/移動探査のために着陸技術および月面周回移動技術の研究も行われている。これらの技術の開発には共通して「月面へ着陸する技術」の開発が不可欠である。本研究は月面に降下着陸する際の飛行軌道について検討したものである。今回得られた軌道は今後の研究における基準軌道として推進薬消費量、推進系および航法誘導制御系に対する要求仕様の設定に利用することが予定されている。本報告書は以上の研究について、(1)月面着陸実験機のシステム概要(概要、月面着陸実験機のミッション、システムの諸元)、(2)着陸軌道の概要(前提条件、軌道概要)、(3)軌道の詳細(ホーマン軌道フェーズ、燃料最小軌道フェーズ、最終降下軌道フェーズの解析)、(4)結論と要約および今後の課題をまとめたものである。