- 著者
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Yoshiaki MARUYAMA
Satoshi TSUNODA
Yuka SAIGO
Yuka NOZAKA
Shinichi OKUDAIRA
Takashi KAMEDA
Yoshiki HAYASHI
Kazuki IZUMI
Kazushige MAKI
Kaori SHINAGAWA
- 出版者
- 一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会
- 雑誌
- レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.1, pp.33-40, 2020 (Released:2020-01-31)
- 参考文献数
- 8
induced pluripotent stem cell (iPS細胞) は, 2007年に山中らにより初めて樹立されて以来, 技術の普及と共に様々な研究が進み, 医薬品開発においては, ヒト由来iPS細胞を用いた医薬品の安全性評価や, 患者由来iPS細胞を用いた病態解析や治療薬の探索・開発への応用が期待され, またiPS細胞を利用した再生医療等製品については, 治験がはじめられたものもあるなど, 実用化に向けた取組みが進められている. 一方で, iPS細胞の利用にあたっては, iPS細胞の特徴を背景として, 特別に留意すべきポイントが存在するため, 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構として, iPS細胞の利用の公表情報や医薬品開発へのiPS細胞の利用およびiPS細胞を利用した再生医療等製品の相談における経験も踏まえ, 現時点におけるiPS細胞の創薬および再生医療への利用についての留意点等を取り纏めた. 本稿ではその内容を紹介し, 更なる医薬品開発促進の一助としたい.