著者
高橋 恵美子 山下 一也 阿川 啓子 小村 智子 渡部 真紀 森山 雪美 岡本 雄二 Emiko TAKAHASHI Kazuya YAMASHITA Keiko AGAWA Tomoko OMURA Maki WATANABE Yukimi MORIYAMA Yuji OKAMOTO
出版者
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス
雑誌
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス研究紀要 (ISSN:18824382)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.249-258, 2011

出雲市内のA中学校区小中学校教諭と島根県立大学短期大学部教員の協働により、ADHDの子どものためのサマープログラムとして『いずもサマースクール』を実施し、その概要と課題をまとめた。実施期間は8月第1週目の1週間、参加児童は小学4年生4名、小学5年生2名の男児計6名であった。スタッフは延べ50名であり、小中学校教諭、大学教職員、保健師、大学生、大学院で心理を専攻した者であった。児童の変化は、3日目から4日目のポイントの増加という形で見られた。課題として①実施期間と対象児童の拡大②ボランティアスタッフの増員と充実③保護者会の内容と回数の充実④ペアレントトレーニング導入の検討の4点が明らかになった。
著者
高橋 恵美子 山下 一也 阿川 啓子 小村 智子 Emiko TAKAHASHI Kazuya YAMASHITA Keiko AGAWA Tomoko OMURA
雑誌
島根県立大学短期大学部出雲キャンパス研究紀要 (ISSN:18824382)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.137-143, 2010-09-30

ADHDをもつ子どものための包括的治療としての夏期治療プログラム(Summer Treatment Program : STP)の意義について文献的考察をした。ADHDの原因については、多くの研究にも関わらず十分に解明されていないところが多い。ADHDの治療方法としては、薬物治療による効果が70~80%の子どもに見られるために、薬に頼りがちである。しかし、ADHDをもつ子どもが抱える併存障害の重症化を予防する観点から考えても、治療的エビデンスのある行動療法と中枢神経刺激薬を中心とした薬物療法を組み合わせた包括的治療が重要である。