著者
Tyson R. Roberts
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.95-109, 1986-08-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
24

ビルマとタイには14種のトゲウナギ科魚類が生息している.8種はMacrognathus属に, 6種はMastacembelus属に分類される.前者のうち2種はタイから発見された新種である.Mastacembelus dayiはビルマのみから知られており, M. alboguttatusに近縁である.タイとマレーシア西部に分布するMastacembelus favusは近縁のM. armatusから明瞭に識別できる.
著者
Supap Monkolprasit Tyson R. Roberts
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.203-208, 1990-11-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
7

アカエイ科の新種, Himantura chaophraya, をタイのチャオプラヤ川から採集した標本に基づいて記載した.本種は500kg以上になるといわれ, 主に淡水域に分布する種グループに属して, 大型になること, 吻端が著しく突出すること, 幅広くて薄い円型の体盤をもっこと, 眼が小さいこと, 体盤の腹面が黒くふちどられること, 尾部基底部が非常に狭いこと, 胸鰭条数が158-164であること, 腸のらせん弁の回転数が21であることにより特徴づけられる.この種グループはインド, ボルネオ, ニューギニアから知られ, またメコン川にも出現するようであるが, 博物館収蔵標本としてはチャオプラヤ川と東ボルネオ (インドネシアのカリマンタン) にあるマハカム川流域からのものが現存するだけである.