著者
安田 二朗 黒﨑 陽平 浦田 秀造 Uche Sonny Unigwe
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

ラッサウイルスによって引き起こされるラッサ熱は致死性の高い感染症であり、西アフリカ、特にナイジェリアでは深刻な問題となっている。本研究では、他の地域よりも高い致死率が報告されている南東部で2012年から2016年にかけてラッサ熱疑い患者から血清121検体を採集し、解析した。RT-PCR検査の結果、32検体がラッサウイルス陽性であった。ウイルス遺伝子の分子遺伝学的解析からこの地域においてウイルスは抗体等の選択圧力を受けることなく遺伝学的に高度に保存された状態で長期間維持されていることが明らかになった。また、病態の重篤化に腸管出血性大腸菌O157:H7の感染が関わっている可能性も示唆された。