- 著者
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Keiko SHIBATA
Yasuyo YASUHARA
- 出版者
- The Japan Society of Home Economics
- 雑誌
- Journal of Home Economics of Japan (ISSN:09135227)
- 巻号頁・発行日
- vol.47, no.3, pp.213-220, 1996-03-15 (Released:2010-03-11)
- 参考文献数
- 20
- 被引用文献数
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凍結牛肉の解凍後の熟成が食味に及ぼす影響とその有用性を検討するため, 試料に牛胸最長筋を用いて物理・化学的測定並びに官能評価を行った.試料は解凍後, 0℃で0, 2, 5, 10日間熟成したもので, 以下のような結果が得られた.(1) 解凍後の熟成は保水性を向上させ, 調理損失を減少させ, 多汁性を向上させた.(2) 熟成により遊離アミノ酸は増加した.(3) 勇断値・圧縮値は熟成により明らかに減少した.さらに筋繊維構造の脆弱化の傾向がみられた.(4) 官能検査は解凍後の熟成によりテクスチャーや総合評価が向上する事を示した.しかし, 解凍後の熟成5日と10日に有意差は見られなかった.結果は, 調理前に解凍後の熟成を行うことは牛肉の食味を向上させ, その熟成期間は最低5日でよいことを示した.解凍後の熟成は, 遊離アミノ酸・勇断値・圧縮値にみられるように標準試料 (凍結させず, 0℃で熟成したもの) よりも熟成が速い傾向がみられた.