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小泉純一郎元首相が70歳を過ぎても 「脱原発」に180度転換出来た理由 尾崎行雄「民主政治読本」 封建政治の下では、人民に何等の権利自由を認めないから、人民はただお上にあいそし、たんがんして、ひたすらお上のお慈悲にすがる。お上にすがってもききめがなくて、いよいよやりきれなくなると今度はサクラ・ショーゴローにたより、クニサダ・チュージにたより、オオシオ・ヘイハチローにすがる。その内には誰かが何ん ...

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咢堂尾崎行雄『民主政治読本』、近代デジタルライブラリーで読めるね
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[*し資料][近代][*政治][*思想][尾崎行雄] 民主政治読本
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もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 23
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMefzM, p.168.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMefzM, p.68.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 87.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 122.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 116.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 7.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 98.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 148.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 116.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMefzM, p158
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 97.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 50-51.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 116.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 34.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 95.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 20.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 12.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 90.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe, p.21.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 23.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMefzM, p. 35.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 109.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 35.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.30.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 82.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.168.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMefzM, pp.114-115.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 21.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMefzM, p.125.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 37.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMefzM, p.51.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免[リコール]することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.58
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 53-54.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免[リコール]することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.58
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMefzM
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 97.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免[リコール]することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.58
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 133.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 116.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 53-54.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 123.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 52.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 21.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMefzM, p.23-24.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMefzM, p. 36.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 27.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.1.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.1.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMefzM, p.68-69.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 74.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 93.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMviBM, p. 10.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,[主権喪失,インフレ,食糧難などで]国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 90.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 103.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMefzM, p. 6.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 25.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 134.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 116-117.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 121.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMviBM, p. 58.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 49.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMefzM, p. 58.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMefzM, p.33.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 131.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMefzM
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMviBM, p.11.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMviBM, p.8.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p. 88-98
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 98.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMefzM
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 53-54.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 12.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 131.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 20.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 67.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p. 88-98.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 7.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 123.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 29.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.30.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 109.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 87.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.30.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMviBM
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p. 88.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 122.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p. 88-98.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMviBM, p.51.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 25.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMefzM
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMviBM, p.107.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 34.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 53-54.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMefzM p87
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMviBM, p. 104-105.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 37.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 5.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 52.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 7.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 133.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p.88-98.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMviBM p87
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 140.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 123.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 41.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 131.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMefzM, p. 58.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 154.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMviBM, p.33.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 5.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMviBM, p.68.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMefzM p87
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 146.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.1.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMefzM, p. 26.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 122.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMviBM, p. 46.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.1.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMviBM, p.68-69.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 53-54.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 23
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 82.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 34.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMefzM, p126
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 41.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 90
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 19.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 84-85.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMviBM, p. 26.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 103.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 140.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 139.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.162.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 21.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMviBM, p126
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 92-93.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 84-85.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 93.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 40.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMviBM, p. 121.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 16.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 121.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 93.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 84-85.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 132.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMefzM, p.87.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 116-117.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMefzM, p.168.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 49.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMviBM, p.8.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMefzM, p158
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 40.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.163.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 135.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMefzM p11
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 46-47.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 105-
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.6-7.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMviBM
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 100.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 16.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 29.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 132.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMviBM, p. 26.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 154.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p. 88-98.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 23.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 139.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 49.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 135.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMefzM, p. 78.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMviBM, p160
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.6-7.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMefzM, p15
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMviBM, p. 10.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 97.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 99.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 21.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.1.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMefzM, p15
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMviBM, p.107.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMviBM, pp.114-115.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 131.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.163.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 21.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 46-47.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMviBM,
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 12.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 42.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 90.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 146.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 83.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 103.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 36.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 4.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 28.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMviBM
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMefzM, p.23-24.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMefzM, p. 78.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 93.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 37.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 21.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMefzM, p. 36.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 21.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMefzM, p.6.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMefzM
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 152.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.163.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 109.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMefzM, p. 10.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMefzM, p.44-45.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMefzM, p. 36.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 116-117.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMefzM, p. 24-25.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 154.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMefzM, p. 88.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMefzM, p. 35.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 146.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMefzM, p. 78.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMviBM, p.11.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMefzM, p. 6.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 32.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMefzM, p. 46.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMefzM, p. 132.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 93.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 26.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 37.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 105-
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMviBM, p.128
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 84-85.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMviBM, p.11.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMviBM, p. 78.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMviBM, p54
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 5.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 100.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMviBM p11
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMefzM, p. 35.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMefzM, p.125.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 131.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 152.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 90.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p. 88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 67.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 109.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 107.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 7.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMefzM, p. 37-38.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 92-93.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMefzM, p. 58.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p. 88-98.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMefzM, p. 54.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 131.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 20.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMviBM
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 5.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 19.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMviBM, p.107.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMviBM, p.8.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMviBM, p.68-69.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 148.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMefzM
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMviBM
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 173.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMefzM, p.68-69.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 97.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMviBM
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 21.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
こんな間違った思想[封建思想]や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
有権者が景気よく札びらをきるような候補者でなければ入れてやらんという気なら,政党の親分は…金をつくって子分に分けてやらんことには多数党となって政権をにぎることはできない.そこで或いは財閥の請托をいれ,或いは利権をあさって選挙費用を調達することになる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 121.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
幸にも,前後2回の世界大戦で大きなぎせいを払った各国民は,国家主義の非をさとり,ようやく,世界主義――平和主義によらなければ,人類の文化はついに滅亡するであろうことを,今度こそ本当に理解してきたようだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
イギリスの政党内閣がつねに巧妙に円滑に公明正大に交迭するのは,在野の少数党でもいつかは多数を制して,政権をとる機会があるからである.いいかえれば在野党に勝たせる有権者があるからである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 125.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p.123.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 131.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMviBM, p. 35.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 167.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p. 88-98.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 100.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 16.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 50-51.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMviBM, p54
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMefzM, p.128
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMefzM, p. 37-38.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMefzM, p. 10.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 103.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 171.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 12.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 93.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90.
わが国の政党が,これまで,とかく善事を競わず,むしろたがいに悪事の競争をやり合っているようなかたむきがあったのは,そうしなければ有権者のお気に入らなかったからであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 121.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
新憲法のまつ先きに“日本国民は,正当に選挙せられた国会における代表者を通じて行動し…”…これは明かに,直接行動を不可とする日本の民主主義のありかたを示した重要な国家の意思である… 憲法の保護をうけている…以上…憲法の明示する所を守らなければならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, pp.114-115.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
有権者がまず金銭などには目もくれぬという気持で,公明正大な運動費を使って,正しい選挙運動に終始する候補者に投票すれば,鏡と影の因果関係[bot作者注:政党は選挙という鏡にうつった有権者の影である]で信用のおける議員が当選するに相違ない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.123.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 53-54.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 98.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p. 88-98.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 29.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 36.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.30.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 37.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMefzM, p. 168.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 154.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMefzM, p. 35.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 16.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
イギリスのスポーツは…スポーツマン・シップを養成するのが目的である.スポーツマン・シップというのは,フェアー(公正)と,ゼントルマンライク(上品)の精神である… …選挙にも応援団にも,一般見物人にも,スポーツの本当の精神が欠けているのではないだろうか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.51.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMviBM, p158
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 100.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者が多いが,そういう候補者は,自ら封建思想の持主で,力の信者で,立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 25.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
私はふかく,この傾向を憂え,軍備縮少論をひっさげて,全国を遊説し,力のかぎり日本の進路を,平和の方向へ引きもどそうとしてみたがだめだった.封建思想のとりことなった日本人は,男子門を出ずれば7人の敵ありで,どの国も信用のおけない敵国とみえたのであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p.23-24.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
立派な選挙は,有権者側の自覚だけではできない.候補者側にもマコーレー卿ほどの見識と,選挙に対する良心的な態度がのぞましい… 本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.87.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMviBM, p. 88-98.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMefzM
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
主命とあればミツヒデの家来が主殺しに勇み立ち,ホージョーの家来が,天子さまを島ながしにする手伝いをする.正邪曲直,是非善悪は一切かえりみないで,主命ただこれに従う奴れい道徳が封建制度の根幹である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 173.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMviBM, p.168.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 42.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 74.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 107.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
わが国のごとく,朝に立てば党勢が必ず大いに伸び,野に下れば党勢がつねに衰えるところでは,いいかえれば政府党をいつでも勝たせるような有権者の多い国柄ではこの妙味[政党内閣制の妙味]を発揮することはできない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
政党内閣制の妙味は,選挙に勝って多数を得た政党も,朝に立てばその党勢は次第におとろえ,選挙にまけて少数になった政党も,野に下れば次第にその党勢を盛り返し,やがて多数党となって,政権をとるというような選挙が行われる国でなければ発揮せられない. https://t.co/hZfphMdHKe, p.125.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり合いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり会いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
進んで精神革命にまで徹底しなければならぬ.民主憲法はできたが民主思想は消化しきれなかったではすぐに行き詰ってしまう.百年はおろか千年万年たっても制度と思想のくい違いから,国家の進運を行きづまらせることのないように,必死の努力をかたむけねばならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68-69.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p. 42.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 23
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
行動する前に先ず批判せよ.それが誰からの命令・指令であろうとも,一度自分の良心のふるいにかけて,しかる後に行動する.そして,その行動に対しては,どこまでも責任をとる覚悟をもった人々によってのみ,民政維新の大事業はなしとげられるのである. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p.68
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり会いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
立憲制度は輸入したが,これを運用する精神は輸入しなかった.近代文明の皮相は学んだが,これを生むにいたった根本の精神を学ばなかった.この制度と思想のくいちがいが,王政維新[明治維新]のはなばなしい進行をつまずかせて,僅か6~70年で行き詰ってしまったのである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.68.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 99.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 5…つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMefzM, p.88-98.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 49.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 133.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 82.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり会いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMefzM, p.30.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
今までは婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 100.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMdHKe, p15
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
封建政治では命令と服従があるのみで,命令に対する是非の批判は絶対に許されない.したがって封建政治の下では,批判的精神は窒息して発達しない…多年封建政治の圧制になれて,命ただこれしたがう奴れい的習かんに養われたわが国民に批判的精神が欠けているのは当然であろう https://t.co/hZfphMdHKe p66
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり会いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 6…各政党の政綱政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 2,“出たい人より出したい人を”…有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
[閥族傀儡の政府は]新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ https://t.co/hZfphMdHKe, p54
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 133.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 25.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 1,何よりもまず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8,議場の内外で国会の品位をけがすような行為をするもの(下等な野次や,なぐり会いをするようなも…)には投票しない… [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 19.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p.8.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…当選後,公明正大な理由もなく,選挙民の諒解もえずに党籍を変更しまたは他の政党に入党するようなものには投票しない… [bot作者注:『9』まである https://t.co/hZfphMdHKe, p.88-98
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 9…官尊民卑と事大主義による投票は,今日以降の選挙では,きれいさっぱり清算したいものである. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMviBM, p129
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 8…多数で横車を押し通した政党は,投票によってその横暴をこらしめてやるくらいの覚悟がなければならぬ. [bot作者注:『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 36.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 97.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 99.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMviBM, p.44
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMviBM, p. 35.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
どうすれば選挙権を正しく使って,立派な代議士を選び,絶対に有権者をうら切らない立法府をつくることができるか. … 4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. [bot作者注:全部で『9』まである] https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88-98.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
第1次ヨーロッパ戦争以後,平和を愛する国々の間には,一さいの国際紛争を仲裁裁判にかけて,戦争を根だやししようという気運が大いに高まったのであるが,日本やドイツが横車をおし出したために,世界中がさけたいさけたいと願った,戦争のうずまきにまき込まれてしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.33.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 116.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMviBM, p. 26.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMviBM, p15
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 9.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 5.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 122.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMviBM, p.11.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.168.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 116-117.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 9.
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 77.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 123.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 40.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMviBM, p.107.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 5.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 116.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか. https://t.co/hZfphMviBM, p15
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 53-54.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 148.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 131.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMviBM, p. 6.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.かえって…日本の皇統を万世につなぐことができると思う…今度の戦争において,天皇が戦争指導の全責任を問われるようなはたらきを実質的にしておられたものと仮定して,その後に来る運命を想像してみるがいい https://t.co/hZfphMdHKe, p.44
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 74.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』p.16.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
当選するためならうそもつく,その場かぎりでどんな約束でもする,ごちそうもする,金もまく,いわゆるなさざるなしという候補者…立憲政治に対して,何んの理解もないことを告白しているようなものだ…こんな候補者には断じて投票しないことにするのが,民政維新への近道である https://t.co/hZfphMdHKe p87
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 135.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 50-51.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
議場の改造は,民主政治の外形を整えることである.議員の発言を完全に自由にすることは,民主政治の内容を充実することである.私はこのさい,議員の発言または発議権の自由を拘束している,一切のとりきめを全廃せよということを,政党と議員と,国民の良識に訴えておく. https://t.co/hZfphMdHKe, p.107.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 46-47.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
私は,新憲法によって天皇の権威と地位が低下したとは思わない.… 神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. https://t.co/hZfphMdHKe, p.44-45.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 168.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 53-54.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 82.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 9.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMviBM, p. 78.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 32.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.1.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMviBM, p. 58.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMviBM
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 22-23.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 97.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 100.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 23
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 77.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 91.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 21.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 105-
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 104.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 32.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMviBM
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMviBM, p. 35.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 5.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMviBM, p.6.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMviBM
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 46-47.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.30.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 9.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 50-51.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMviBM, p. 78.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 21.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 116-117.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMviBM, p. 6.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 53-54.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 99.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 22-23.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 45.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMviBM
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 105-
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 100.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 36.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMviBM
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 95.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMviBM
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 67.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMviBM, p.6.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 84-85.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMviBM, p. 24-25.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 34.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 37.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 77.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 111.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMviBM
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.6-7.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMviBM, p. 26.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 84-85.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 5.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 103.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 21.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 21.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 49.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 20.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 95.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 40.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 7.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMviBM
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 40.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMviBM, p. 88.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMviBM
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 91.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 29.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 99.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.6-7.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMviBM
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 104.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMviBM, p. 78.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 9.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 93.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 27.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMviBM, p. 54.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 41.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 23
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
この1片の文章[新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMviBM, p. 46.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 46-47.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMviBM, p126
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.1.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 37.
わが国民は封建奴れいの根性をもって,立憲自主の制度を運用したから…行政府をかんとくし,官権のばっこを押えねばならぬ立法府が,かえって官権拡張の尻押をなし,ついに軍閥官僚の命ずるがままに,日本を亡国的戦争に引きずり込むための,満場一致の決議機関となってしまった https://t.co/hZfphMdHKe p11
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMviBM, p. 88.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.30.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMviBM
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
人智ようやく進んで,人はめいめいその命と財産の持主であることを自覚するようになれば,いかに“力”で押えようとしても,押え切れない“道理”が,あたまをもち上げて来る.この“道理”が“力”に代って世の中を支配するようになれば,封建制度は亡びてここに立憲制度が生れる. https://t.co/hZfphMdHKe,
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
3,金銭や,ごちそうや,因縁や,情実で投票しないのはもちろん,選挙の費用は,有権者の持ち寄りにしなければならないこと.一足とびにそこまでゆけないとすれば,なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 133.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 67.
新憲法では主権は国民にありと宣言した.…国民すなわちお互いめいめいは,国家主権の一細胞であるという意味で,何人も平等な,尊厳なる人間である.この一事を飯を食う間も忘れないように心掛けれ,自尊心は,ゆう然としてわき起って来るはずだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p.168.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 21.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 99.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe, p.11.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
私は,よほど前から国家主義は大国に有利で,小国には不利である.日本のような領土もせまく,産物も少い国が真っ向から国家主義をかかげてゆけば,結局,行きづまる外はないという道理を説いて,日本の国家至上主義者に警告した. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 135.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMdHKe
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
新しき酒は古い革袋に盛るなといわれる.古い革袋に入れると,新酒の味を悪くするからであろう.…民主政治もまたしかり.民主政治にふさわしい会議場においてでなければ,国権の最高機関としての国会の機能を,十分に発揮することはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMviBM, p. 58.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMviBM, p158
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p129
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
今までの婦人がどうあせっても,家庭の専制君主である男の力,男の我ままを押えることはできなかったが,参政権を握った以上,婦人がやる気になりさえすれば,現在の男本位の法律制度を根本的に改めて,家庭の民主化を実現することは必ずできる. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 77.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
人民から選ばれて立法府にいるものは,いやしくも人民の権利自由をおかされぬよう1銭1厘でも人民の負たんを軽くするよう,つねに厳重に政府をかんとくせねばならぬはずである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 7.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
多数党でなければ何もできないから,投票しても損だと考えることも,長いものには巻かれろ式の封建思想のなごりであって,多数少数は有権者が投票してきめるのだという民主政治のいろはさえもわきまえぬもののたわごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 92-93.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
民政維新は正しい選挙から始まる.正しい選挙こそ民政維新の土台である.もしこの土台がくずれれば,立憲政治の機能は,何から何までしょうぎ倒しに倒れてしまう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 82.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
払い切れないほどの税金をしぼる政治の善悪を,ただそうとはせず,泣く子と地頭には勝たれぬものとあきらめて,税金をつくるために,娘が身売りをするのを美徳と教えるほど,人権を無視することが,封建政治の本領である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 20.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
神様の天皇には恐れて近づき難かったが,これからの日本人は人間らしい愛情と尊敬をもって,人間天皇に親しんで行くであろう.それで結構ではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.162.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMviBM, p. 5.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMdHKe
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
軍備がなくなったことを悲しむのを止めよ.中途半ぱな軍備ならむしろない方が幸だ.…これまで軍備に使ったばく大なけい費をあげて,教育の振興・文化産業の発展のために使うことができるようになったことは,悲しむどころか,大いによろこぶべきではないか 『民主政治読本 https://t.co/hZfphMdHKe, p158
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
日本人の責任回避の習性は,上からの命令や指令をうのみにした結果,養成せられたのではあるまいか.もし上からの命令や指令を批判して,なっとくづくで服従したのなら,自己の行為に対して責任を感ずるのが当然である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 67.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 74.
敗戦前の日本人も…自まん高まんの熱病にかかっていた.したがって,他人の忠告をきいて自ら改めようという反省心もなく,他国の長所をとり入れて自国の短所をおぎなおうとする向上心もなかった.しかるに敗戦の一撃で,この自まんの角が折れた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.30.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
明治憲法の時代は本来立法府が主人公となり,行政府はお客分であるべき立憲政治を,行政府が主人となり,立法府を客分扱いにした.この根本の狂いが万般の狂いを生じた. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 107.
一たい議員の使命は政府をかんとくすることである.この使命は政府党でも在野党でも同じことだ.政府党なるがゆえに,よくも悪くも政府の味方をしなければならぬと考えるのはまちがっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
党派の大小などは勿論問題ではない.能力の有無さえも二の次で,議長として一番大切な資格は,公平無私な人格である.敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85. #選挙
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
それほど大切な選挙権をどう使えばいいか.投票は誰のためにするのであるか.自分の不利益になるような法律をつくらせない代表者を選ぶために使わねばならぬ.自分自身のためにする投票でなければならぬ… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 84-85.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法[日本国憲法]のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMviBM
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
その上,年々何十万という青年が不生産的な軍隊に入営せず,封建的な奴れい教育もうけず,全国民が戦争の脅威からまぬがれて,一意専心,文化国家の建設に奉仕することができることを思えば,軍備てっぱいのもたらす幸福は想像以上のものであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
その代価はいかに高かろうとも,幸にこの憲法を活用して,日本を立派な平和国家としてたてなおすことができさえすれば,われわれの子孫は決して高すぎたとはいわないであろう. 新憲法こそは,日本の前途をてらす光明である.新日本を祝福する天来の福音である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 36.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
日本の民主化とか,平和国家の建設とかいえば,何か耳あたらしく聞こえるが,せんじつめれば,それは全く日本を立派な立憲政治の国にし上げることを意味する.そうして,そのためにはもっと真剣な政治教育運動を全国にまき起さねばならぬ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.1.
世界中から尊敬せられ,愛されるような日本人になることが,日本人の活きる唯一の道である.そうして,そういう立派な人間をつくることが教育の使命である.教育者の使命は実に大きい.その責任は実に重い. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 148.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMviBM, p. 35.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 37.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 152.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMviBM, p126
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
もし戦争に敗けなかったら,人民の基本人権をかくまで徹底的に保証したこんな立派な大法典はとてもかち得なかったであろうことは,何人も異存あるまい.…明治憲法よりも数段すぐれた新憲法を立派に使いこなしてゆけば,国運のばんかい期してまつべしと信ずる. https://t.co/hZfphMviBM, p. 35.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
[新憲法に]義務条項が少いからといって油断してはいけない.この憲法が保障する自由及び権利は,国民の不断の努力によってこれを保持しなければならないという,この義務を全うすることは,決してなまやさしいことではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 49.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
これまでのわが国の立法府は,この大切な役目を忘れて,事毎に行政府の下風に立ち,あたかも行政府の補助機関のような役割を演じたために,憲法の名あって実なく,ついに少数の軍閥や官僚に引きずられて,国家と国民を,今日のごとき破滅の谷そこに,おい込んでしまった. https://t.co/hZfphMdHKe
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMviBM, p.6.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
“おお国家よ,汝の名において,いかに多くの罪悪が行われしことよ”と… 平生はかなり理智的な人でも,一度“国家のために”という魔法にかかるとすっかり理性をうしなって,国家のためなら善悪は問うところにあらずと喜び勇んで,実は国家の不ためになるようなまねをする https://t.co/hZfphMdHKe, p
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
日本の教育は,これまで生きることよりも死ぬことを教えた.自尊心よりも卑下心を教えた.… …戦争にのぞみ,命を鳥の羽のように軽んじて討死することを忠君愛国だとは教えるが,選挙にのぞみ,投票を売買することが不忠不義の売国行為であることを真剣に教えてはいない. https://t.co/hZfphMdHKe, p160
忠とか孝とか愛国とかいうことは…国家が骨を折って教えなくても,人間なみの情操をもつ人なら,自然に或いは本能的に誰でも実行できること,また現に実行していることであって,ことさら国家が骨を折って教えるほどのねうちはなかろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.162.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
国家はいい憲法があれば栄えるというものではない.もしいい憲法がありさえすれば国家が栄えるものなら,亡びる国家はないわけだ.大切なことは,このかがやくばかりに立派な憲法[=新憲法]を,正しく使いこなす力が,日本国民にあるかないかである 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
日本の敗けた第3の原因は,日本人の心のそこに,今なお根づよく,こびりついている封建思想にわざわいせられたことである. 日本人は,明治維新で,頭の上のチョンマゲは切ったが,心の中のチョンマゲは,まだなかなか結んでとけないものがある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 19.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p.163.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
利害損得のみに執着する日本人の封建思想をたたきなおして,正邪善悪にもとづいて行動する人間をつくることが,民主教育の目的であり,教育者の使命である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 152.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMviBM, p. 132.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
世界中から好かれるような日本人になれ.世界中から歓迎せられるような日本人になれ.そうなるより外に大和民族の生存権を確立し,かねて,全人類の生存権確保のためにものをいう資格と信用を得る途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 146.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
日本とドイツとイタリーは,この平和を熱ぼうする世界の大勢にさからって,腕づくで我意を通そうとした.ちょうど,みんなで仲よくお花見をしようとしている中へ,ぬき身をさげてあばれ込んだようなものである.ふくろだたきにされるのはあたりまえだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23
今日の在野党も国民の信頼を得れば,明日は内閣を組織して政治の衝に当ることができる.…朝にあると野にあるとでその国家に負える政治上の責任感に差別があってはならない.在野党の使命は政府攻撃にあると考えるのはもっての外のひがごとである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 109.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
政党(公党)は,国家のためなら党の利益をぎせいにするを辞せない奉仕団体であって,党のために国家の利益をぎせいにする利権団体(私党)ではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 123.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
新憲法の花は,何んといっても,第2章の戦争放棄の大宣言であろう. … 何んと堂々たる大宣言ではないか.私も多年の平和論者であるが,正直にいって,かくまでに徹底してはいなかった.私はこの原案の作製者と…これを可決した議会に心からなる敬意を表する. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 45-46.
戦争放棄を新憲法の花とすれば,国民の権利義務を規定した第3章は新憲法の実である.その第11条以下第40条に及ぶ自由と権利の保障は,いかなる国家の人権宣言よりも,行き届いた徹底したものだといえるであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46-47.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
立憲政治の先進国では,それが正確な事実にもとづき,正しい理論に立っておればたとえ少数党から出した議案でも,議員多数の賛成をえて成立し,まちがったことは,たとえ多数党の議員が出した議案でも否決せられるのが通例である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 12.
わが国では,当選後他党に転籍,または入党する者がいつの総選挙後にも必ずある.そして,それには多少とも地位や金銭のからんだ醜聞がついてまわるのが普通である.有権者がそういう無定見もしくは無貞操な議員を罷免することになれば…政界革正に役立つであろう. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 58.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
例えば小学生の教育問題・託児所の問題・育児の問題・風紀衛生の問題等々,殊に近頃の配給の問題などは,どうしても婦人の方が行き届いた世話がやけるわけである.さらに進んで禁酒禁煙の運動・売笑婦撲滅運動・畜妾廃止運動等々,婦人の活動を待つ舞台はなかなか広い https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
心配なのは,明治憲法さえ使いこなせなかった国民に,果して,それよりも立派な新憲法が使いこなせるだろうかということである.しかし,どうか子供がマサムネの名刀をふりまわして,大けがするようなまねをしたくないものだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 35.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.その結果…戦争の進むにつれ,破たん百出,収拾のつかぬ状たいを呈して,ついに敗れ去ったのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.163.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
私は,今でも,全世界の土地は太陽や空気と同様に,全人類を活かすために利用せられねばならぬものだと信じている.いかなる民族にも,その生存権を主張する権利があると信じている.ただその主張の仕方は,世界の大勢に順応した方法でなされねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 140.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 22-23.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
こんな間違った思想や社会や制度や政治を持ちつづけようとすれば,どうしても民を愚にして“力”をもって押えて行くより外はない.すなわち封建社会は“力”によって,支配せられる社会である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
敗けたことはいかにも残念だが…もし敗けなかったら,とてもこんないい芽はふかないであろうと思われることが数々ある. …先ずうれしいことは,日本の進歩を止め,日本を世界の憎まれ子にした一番大きい障害物だった,自まん高まんのはな柱が折られたことである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 29.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
…世界平和のためにする日本の発言が列国から“酔っぱらいの禁酒演説”と軽べつせられないような,言行一致の平和国家となろうではないか.つけやき刃ではだめだ.骨のずいまで平和主義に徹するより外に日本の活きる途はない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 139.
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
真正の会議においては,少数党のいい分でも,正しければ多数の賛成をえて可決せられ,多数党から出した議案でも,議場の討論において,多数議員の良心を首肯させることができなければ否決せられるのでなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMviBM, p. 90
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
“国家のため”という圧力におしつぶされて,国家の悪を見のがしてはいけない.いやしくも,正義人道に反する方向に行きそうな場合は“国家”にだろうが親にだろうが,夫にだろうが,敢然反対してこれも正道にもどすような人間をつくらねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 173.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
たとえその案の成否が,自党の内閣の運命に関する場合でも,その案の成立は国家国民のために不ためであると自分の良心が判断すれば,自党の利害なぞは眼中におかず,かんぜんとして反対する.それが公党の面目,議員の本分である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 100.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
個人がして悪いことは国家がしても悪いことだという程度まで,国際間の道徳が進んでくれば,国家の名誉と利益を守るために,戦争で争うよりも,国際裁判で正義の裁きを受ける方が安全であることを,何人も理解するであろう. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 134.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMviBM, p. 10.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
国家の利益をぎせいにして,全世界全人類の平和と幸福のためにつくすことは,いいことだといわねばならぬわけであるが,事実は全くこれに反し,全世界全人類の平和と幸福をぎせいにしても,国家の利益をはかることがいいことだと考えられている. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
けだし,この国をわがものと観じ,わが身を愛すると同様な,熱と感激とをもって,自主的に国につくし公に奉ぜんとする義務観念が,真正の愛国心であって,かかる義務観念は,決してほかから強いられたり,命令せられたりして生ずるものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 25.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
敵をも憎まず,味方にもひいきしないのが議長の役目であるから,どうしても人格第一で選挙をしなければならぬ…もし同じような人格者が両方にある場合は,イギリスでは必ず小数党の方の人格者を議長に推すのが,昔からのしきたりである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 116-117.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMdHKe
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
われこそ世界第1のすぐれた民族であるとうぬぼれて,世界のにくまれ者となり,国際的に全く孤立して,ついに国を亡ぼしたものに,西にドイツあり,東には日本あり.深く相いましめて,日本再建のいましめとせねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 16.
国会・都議会・府県会・市町村会の議員として,または知事・市長・村長として,婦人がどしどし進出して来ることは望ましいころである.特に市町村会のごとき手近な自治機関に,婦人の勢力が深く喰い込むことは,日本民主化の地固めとして誠に結構なことだと思う. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 78.
批判的精神のないことが,日本人に共通の欠点であるとは,敗戦後の日本を視察した外国人の定評であるが,そのよって来る原因は,日本人が自尊心に欠けていることにある. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 167.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
民主主義は個人の自由権利を尊重する.しかし,いかに個人の自由権利を尊重すればとて,他人の自由権利をおかしてまで,個人の自由権利を主張していいはずはない.真に自分の自由権利の尊さを自覚した人なら他人の自由権利の尊さを思うべきだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
5,一から十まで政府に反対する議員もこまり者だが一から十まで政府に盲従する議員よりはましだ.つねに政府党が勝つ選挙よりも,どちらかといえば,在野党の方がうけのいい選挙の方が,民主政治の趣意にかなっている. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
[満州事変以後の日本の]多数国民はおそらく少数指導者のとなえる,八こう一宇の呪文にかかって時にはあぶないなあと感じながら,とうとう数々の冒険にまき込まれた,おろかなサンチョパンザであったであろう. おろかなる国民の悲劇,それが太平洋戦争だったのではあるまいか https://t.co/hZfphMdHKe
今の政党を向上させて,真の公党に育てあげる準備のためにも,各政党の政網政策をまじめに研究し,自分の希望するような政治をやる政党はどれか,よく見きわめてから投票すること 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 91.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
自尊心があれば,上からの命令または指令に盲従はしない.必ずその命令なり指令なりを一応批判して,しかる後に,それに服従すべきか否かを決するに相違ない.権威を外に求めずして,我の内にある権威にめざめよ.げに“神はすべての人間を平等につくりたもうた”のである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 168.
憲法に規定してある,各種の国民の自由乃至権利の実体を消極的に解釈し運用するか,または積極的に解釈し運用するかを決定する最後の決定権は有権者にある.そこに民主政治の有難味があり,そこに主権を有する人民の尊厳がある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 9.
万能力のあるイギリスの議会でも,たった一つできないことがある.それは“男を女にすることだ”といわれる.男を女にすることができないという意味は,道理にそむく多数決,事実に反する多数決はなりたたないということだ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 98.
今や“人民による”政治を妨げるようなものは,アリ1疋もはいり込むことができないように,新憲法で幾重にも保障せられている.今日,もし日本の民主化の実現を妨げるものありとすれば,それは唯一つ,国民自身の無自覚怠まんがあるだけである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 42.
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
封建政治が政府万能なるに対し,立憲政治では政府といえども立法府で決めた法律のわくをはずして,勝手にふるまうことは絶対にゆるされないし,司法府もまた,立法府できめた法律によって裁判し,処刑するだけだから,立法府が国の政治の中心となるのは理の当然である https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6.
私は国境を限界とする愛国心で行きどまりになっている日本人の道徳観を,もう一歩進めて,国境を越えた人類愛の境地にまで延ばして行くことがこれからの民主教育のありかただと思う. 尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 171.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
念のため,私はここで投票を売ることは身を売ることである.自分の身を売るだけなら自業自得ともいえるが,まかりまちがえばそれは国を売ることになる.売票漢は売国奴だという私の持論を強調しておきたい. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 122.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
もし多数党のいい分なら,何んでも通り,少数党のいい分なら何一つ通らないということが,会議を開く前からわかっているなら,会議を開くことは,全く無用無意味なひまつぶしである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 97.
明治憲法は,もちろん,このイギリスの憲法のように,人民が国王にせまってうばい取ったものでなく,明治大帝の大みこころにより,欽定せられた憲法であるが,その中心のねらいが,マグナ・カルタと同様,人民の生命と財産の安全を保障するにあることは申すまでもない. https://t.co/hZfphMdHKe
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p.6-7.
国をおこすつもりなら道理の途を歩め.今のように力の途を進めば亡国の外はないぞと,あれほどはっきり,国家興亡のふたすじ道を説いてきかせてやったのに,私の忠告には一切耳をかさず,まっしぐらに,亡国街道をばく進した国民がかわいそうでもあり,うらめしくもある https://t.co/hZfphMdHKe, p.6.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
立法府本来の使命が,政府をかんとくして人民の生命財産に加えられる圧迫を,できるだけ少くするにあることは,その成り立ちのいきさつからみて,きわめて明白である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
自由と平等と生存権の要求を,完全に保証し且つ実現することが民主政治の使命である.そして,そういう政治は誰が行うか.新憲法を活かすか殺すかは,全くこの問に対する国民1人1人の回答によって決すというもおそらく過言ではないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 40.
これまでの議会では,大臣はいつでも勝手に発言することができたが,議員は色々の制約をうけて,自由に発言することはできなかった… …議員の発言権は,絶対に自由でなければならぬはずのものである.これを制限することは,議会政治の自殺である 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 105-
それがどれほど国民に幸福を与える政治でも,少数の支配者によって行われる政治は民主政治ではない.民主政治は必ず人民自身によって行われる政治でなければならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
人智が進んで,人はめいめい,その命と財産の持主であるということを自覚するようになると,そんな政府万能の政治では承知できぬ.自分の生命財産には,自分の選んだ総代がきめた法律によるのでなければ,指1本だってふれさせるものかということになって,立憲政治が生まれた https://t.co/hZfphMdHKe
立法府でつくった法律のわくの中で税を取ったり,橋をかけたり,学校を建てたりして,人民多数の幸福をめやすに,色々な仕事をするところが行政府である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
[新憲法は]じつに立派な憲法である.まぶしいまでに光りかがやく憲法である.こいねがわくば,この憲法が猫に小判を,豚に真珠を与えたような,宝の持ちぐされにならないことを切に祈る. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 50-51.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
どこの国でも立憲政治がはじまる前は,封建政治であった.その封建政治では,立法も司法も,ともに行政府の一部分に過ぎず,政府が勝手に法律をつくり,勝手に裁判した結果,人民の命はきりすてごめんで,犬猫同様にあつかわれた.…封建政治は政府万能の政治である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
正義の国家は正義の家庭を土台とし,立憲的国家は立憲的家庭を土台としなければならぬ.封建的家庭の上に立憲的国家を築こうとするのは,ちょうど砂の上に家を建てるようなもので,とてもだめだということである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 74.
私は,前後2回の大戦争にこりこりした世界中の人間は必ず国家至上主義の迷夢よりさめて,かつて国内の封建制度を打破した経験を活用して,現在の世界的封建時代を打破して,世界一家の理想を実現することができるであろうと思う. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 133.
自分1人の小さな,よこしまな欲望をみたすために、他人の生命財産をおびやかしたり,人民多数の幸福をさまたげた者が出て来た場合,立法府できめた法律の規定にあてはめて,これを裁判し,処刑するのが司法の役目である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
人を殺すことは個人がやっても,国家が戦争の名によってやっても,同じように悪いことだとなぜ考えないであろう.個人間のもめごとを裁判の判決にまかせられるものなら,国家と国家の間のもめごとも,戦争によらず裁判にかけて解決したらよさそうなものだ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 132.
党議拘束という病がなおらないかぎり,日本の政党はいつまでたっても,私党の域を脱することはできない.いつになったらその日が来るであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 103.
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
道理を重んずる思想は,平和を愛する政治となり,力にたよる思想が,戦争を好む政治となるのはもちろんである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 23.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
さんたんたる敗戦日本のすがたを,直視せよ.最悪の事たいに顔をそむけてはいけない.自ら立ってこの難局を打開する勇猛心をふるい起そうとはせず,そのうちには誰かが,何んとかしてくれるだろうと,あてにならない他力をあてにして,しいて自ら慰めんとする卑怯者は誰だ. https://t.co/hZfphMdHKe
本当に人民の味方になってくれるような政治家は決して自分が当選したいからといって,不正な選挙にくみするものではない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 87.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
いつ,いかなる場合でも,議事は熟談協議の精神をもって進められねばならぬのであるが,特に今日のわが国のごとく,国家が生きるか死ぬかの瀬戸際にあえいでいる場合の国事を議するにあたっては,この精神が一段と高揚せられねばならぬ. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 111.
立憲政治の先進国では,選挙の場合政府党よりも在野党の方が有利なのが,一般の通例である.しかるに,日本の選挙はその逆で,久しい以前から政府党は必ず勝ち,在野党は必ず敗れるていたらくである.わが憲政を毒する百弊のみなもとはここにありとさえ思われる… https://t.co/hZfphMdHKe, p. 10.
マサムネの名刀は,名人が使えば活人剣となり狂人が使えば殺人剣となる.…明治憲法をさえ満足に使いこなせなかった日本国民に,果してそれ以上の新憲法を正しく使って,日本更生の活人剣たらしめる能力があるだろうかを疑い,ぜひその能力をもってほしいと祈る. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 37-38.
日本の敗けた根本原因…その1は,日本人が,立憲政治の運用をまちがえたことである.しかし…運用をまちがえなかったら,今度の戦争に勝てたであろうといういみではない.もし日本に本当の立憲政治が行われていたら,今度のような戦争はしなかったであろうという意味である https://t.co/hZfphMdHKe
4,売収,ごちそう,哀訴,嘆願など,一切の不正な選挙運動をする候補者には,絶対に投票しないこと. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
油断は大敵,自まんは進歩のゆきどまりである.たった数年の手習いで,もう外国のお手本をはなれても憲政が運用できると,油断したのが,退歩のはじまりで…何から何まで,世界1だと,うぬぼれるに至って,わが国民多数の思想感情は,急転直下,封建時代に転落してしまった https://t.co/hZfphMdHKe
私は前章で新憲法をほめちぎった.しかし,この立派な憲法の本当のねうちは,その文章自体にあるのではない.これをどう解釈するか,これをどう運用するかによって,そのねうちは大変ちがったものになると思う. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 52.
日本人の思想感情がまだ封建時代をさまよっているために,利害や感情によって結ばれる親分子分の関係と同型の私党はできても,主義政策によって結ばれ,国家本位に行動する公党の精神は,どうしても呑みこめないのであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 95.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
日本の政党がことごとに党議と称して,議員の行動をそくばくするのは,議員を良心のないでくの坊にし十ぱ一からげの軍隊組織となし,頭数の勝ち負けで我意我欲をほしいままにする私党の本領をばくろした証こである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 99.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』
そしてその起源はどうあろうとも,現代国家の使命目的乃至存在の理由が,その地域内に住んでいる人々の生命と財産の安全を保障し,且つ,最大多数の最大幸福をはかるにあることは一点疑う余地がない. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p.128
国民が自分の選挙の間違いを棚にあげて,政党の腐敗堕落を攻撃する一部軍人に共鳴し,甚だしきは少壮軍人が要路の大官を暗殺した暴挙をさえ,むしろ同情的な眼で見るにいたって,完全に軍閥官僚の乗ずるすきを与えてしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 41.
日本の政党内閣が…選挙を通して,堂々と憲政の常道にもとづいた進退をするようになるために,私はもう一度,立憲政治は有権者中心の政治であることを強調したい…その政党による政府は…その政府のやる政治は“鏡に映った有権者の影である”とくり返し念をおしておきたい https://t.co/hZfphMdHKe, p1
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
日本の悲劇は制度と思想のくい違いから起った.…道理にもとづいて,運用せねばならない立憲制度を,力本位の封建思想で運用したために内治外交のあらゆる面で,日本は行きづまってしまった. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 22-23.
義務と権利はもともと1枚の紙のうらとおもてである.自分が生命財産その他自由権利の持主であることを,強く自覚せずして,どうして,熱れつな義務心をもやすことができよう.…人権自由の自覚なき奴れいは,とうてい自主人の愛国心を持つことはできない. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.
憲法で与えられた権利自由をよりよく保持してゆこうと発奮し努力する人間でなければ,ちょうど猫が小判のねうちを知らず,豚が真珠のねうちを知らないようなもので,とうていこの憲法のねうちはわからないであろう. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 53-54.
愛して,そのみにくさを知り,にくんで,そのうつくしさを知るものでなければ,ともに国家天下を語るに足らずというのが,私の平生の心意気である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 28.
川上の選挙がにごれば,川下の政治もにごるのが当り前である.腐った水にぼうふらがわくように,腐った選挙からは自堕落政治のぼうふらがわく. 日本の民主化の大建築は,正しい選挙の土台の上にでなければたてることはできない. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 93.
今度の戦争[第二次大戦]を,民主主義と全体主義の戦いと見るもよかろう.しかし私は今度の戦争を,立憲思想と封建思想の戦いと見る.自主精神と奴れい根性の戦いと見る.道理と力の争いと見る.そしてついに,前者が勝って後者が敗けたのである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 27.
これまで国費の半分以上をくっていた軍事費が産業の発展・教育の振こう・文化の発展というような方面にふりむけることになれば,日本の前途には,今までにかつてなかったほどの洋々たる希望がもてるではないか. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
命よりも一宿一飯の義理を重しとするほど,人命を軽んずるのが封建思想の特色である. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 21.
考えさせられることは,もともと人民の生命財産の安全を保障するのが役目の国家が,戦争を始めてあべこべに人民の生命財産を危険にさらすと,人民は自ら進んで自分の生命も財産も投げ出して,国家のためだと勇み立つ. 『民主政治読本』https://t.co/hZfphMdHKe, p. 131.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した… …が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
人間と犬猫やにわとりとは,どこで区別するか.政治的の見方でいえば,選挙権があるかないかのちがいである. 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 83. [類] 政治上に於ける人類と禽獣の差異を煎じ詰れば、選挙権を有すると有せざるとに帰着すべし。 「憲政の本義」『政戦余業 第1輯』
人民の総代が集って,人民の生命財産の安全保障をめやすにした色々の法律をつくり,またはこの法律を破って人民多数の幸福にめいわくをかけた者を罰する法律をつくるところが,立法府で… 『民主政治読本』 https://t.co/hZfphMdHKe, p. 5.
一度政権をとって議会を解散し…あらゆる非立憲的な“力”を用いて多数議員を獲得し…何んでもかんでも政府案に賛成させる.それでも有権者はつねに政府党を勝たせるような投票をす…れば,この政府は,も早立憲的な方法では倒すことのできない幕府的存在となってしまう https://t.co/hZfphMdHKe, p126
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
国と国との関係が,一つの有機体的組織にまですすんで来ると,国家間のもめごとをも,腕力(戦争)に訴えず,国際裁判の判決によって解決しようという考えかたは,近代戦争のものすごい惨害を,経験した人間のむねに当然わいてこねばならぬ思想である. https://t.co/hZfphMdHKe, p. 32.
咢堂先生は、「全国民が高尚典雅」になるために、政治教育運動(今で言う所の主権者教育)の必要性を説き、その目的に資する書物を多数残されました。 中でも、晩年の『民主政治読本』は現行憲法下で書かれた書物であるため、今でも大部分通用すると思います。 https://t.co/ew6kR6UEoL
尾崎行雄『民主政治読本』 https://t.co/sxA0tXwI6y
@Ozaki_Yukio bot作成お疲れ様です。 国立国会図書館デジタルコレクションの資料を見ると、 上の「懐くとさせる」は、旧仮名で「なつとくさせる」となっており、新仮名に直せば「なっとくさせる」となると思います。 ご確認をお願い致します。 https://t.co/53QGOyqlnV 91コマ目,163ページ,10行目です。
@Adepteater029 憲政の神様も晩年に同じような主張をしていますね。 「国民をなっとくさせる政治もせずに愛国心を教え込もうとすれば,恰好だけはできるかも知れぬが,国家をわがものとして愛する情熱をかきたてることはできない.」 #尾崎行雄 「民主政治読本」欧米人の愛国心,1947年 https://t.co/ew6kR6UEoL
@makotodeth 更に付け加えると、 尾崎行雄『民主政治読本』https://t.co/ew6kR6UEoL 文部省『民主主義』 https://t.co/fsHFi9IGCs なども、賛否は別としても読み直す価値のある本だと思うのですが、 このあたりの時期の本は「GHQの検閲」を受けているので、アレルギーのある方もいるようです。
尾崎行雄 私の推しトップ5 民主政治読本 https://t.co/ew6kR6UEoL 憲政の危機 https://t.co/xjPrhC7U32 普通選挙について(演説 https://t.co/uW7SiMkP63 https://t.co/ig2oO1z9pm 他6分割 正しき選挙の道(演説 https://t.co/pkhODdPn9l https://t.co/648XwzvVZm 憲政の本義 https://t.co/hXtoBtidAx https://t.co/bCHynsu7Kh
@nowhereman134 『民主政治読本』に興味を持っていただけて嬉しいです。尾崎行雄翁も喜んでいると思います(笑)。 購入されたのは、世論時報社から出版されている黄色い表紙の本でしょうか?あれは現代向けに文章を編集されていますので、尾崎の地の文がお好みでしたら https://t.co/ew6kR6UEoL を参照してください。
尾崎行雄『民主政治読本』 民主主義を守り、戦争などをしたくないなら、お時間あるときに読んでほしいです。 ただ、ここに書いてあることがすべて正しいとは言いません、読んで合わなければそれでも構いません。 少々読みにくいですが、ウェブで読めます。 国会図書館:https://t.co/ew6kR6UEoL
@gmoll183 「民主政治読本」は国立国会図書館ウェブサイトから読めますので、よろしければどうぞご確認ください。 引用した記述は、「10 公党・私党」の「無意味なひまつぶし」の一節です。 https://t.co/ew6kR6UEoL
「民主政治読本」 http://t.co/qDfMRzYcaE (政治断簡)突き刺さる「憲政の神様」の警告 編集委員・前田直人 2015年5月3日 朝日新聞... http://t.co/RvOwRgxDBq
昭和22年 「民主政治読本」by 尾崎行雄 http://t.co/OVuV7PmSNV 「日本はなぜ負けたか」から “もし日本に 本当の立憲政治が行われていたら、今度のような戦争はしなかったであろう” http://t.co/jqRBsBlqiV
@rockykawabe 『 小泉純一郎元首相が70歳を過ぎても「脱原発」に180度転出来た理由』真意は奴隷根性脱却です http://t.co/LlTerJuMZV 尾崎行雄「民主政治読本」がWeb上で公開されていますhttp://t.co/fPIhy6Ztca …
尾崎氏の文章、素晴らしいですね!RT“@kamezuki: 『小泉元首相が70歳過ぎて「脱原発」に180度転出来た理由』 真意は… http://t.co/qi4NwYRTK2 尾崎行雄「民主政治読本」 Web上で公開 http://t.co/NLSJ0hNIrY”
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