- 著者
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西川祐信 画
- 出版者
- 菊屋喜兵衛
- 巻号頁・発行日
- 1736
西川祐信画。女性風俗絵本。半紙本3巻合1冊。享保21年(1736)正月、京都・菊屋喜兵衛板。紅絵。丁付に「葛上」「葛下」「葛後」とあることを勘案すると、上下2巻、後編1巻という構成である。元来は2冊本であったので、すべて3巻本から構成される『絵本倭文庫』に収める際の修訂増補かといわれる。序に「業平の昔をおもふより筆を染て、春の花に艶なる粧、夏は若葉の蓁々たる風俗、秋の月のまはゆき面影、雪の肌の素を後にして書集ぬる」と、作画動機を述べる。上巻はじめに詞書きを伴った伊勢物語絵4図を置き、以下、老若貴賤の当世風女性の四季折々の風俗図を、詞書きのない絵だけで収める。菊見、訪問、茶屋遊び、花火、入浴、雨の他行、田舎遊行、遊里、揚屋、遊戯、色子と幅広く取り上げており、とくに後編に多い、色子の図は特筆すべきであろう。(鈴木淳)