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『御成敗式目』(貞永式目)の注釈書。書名は外題による。天正8年(1580)の清原枝賢(1519-90)の本奥書があり、「当家累葉奥義一子相伝也」と記す。同名の古活字版(清原宣賢の講釈)や『続史籍集覧』所収本とは内容が異なる。『御成敗式目』は、貞永元年(1232)に執権北条泰時が定めた鎌倉幕府の基本法で、武家の規範として重んじられた。近世には寺子屋の教科書としても使われ、庶民にも親しまれた。式目の注釈は鎌倉時代からなされ、室町時代のものは公家系(清原氏)と武家系(斎藤氏、飯尾氏)に大別されている。亀田次郎旧蔵。