著者
林 衛
巻号頁・発行日
pp.1-48,

2016年の熊本地震は,(1)近代以降の地震災害の経験,(2)地元の民間研究組織(NPO法人熊本自然災害研究会,第1回研究会は1992年11月27日開催)や地震カタログ,研究書類による知識の発掘と共有,(3)中央政府によるハザードマップ作成などの被害予想・警鐘,(4)熊本県や熊本市,益城町といった地方自治体による耐震化施策の進行の四つの蓄積があった地域で発生した。いわば想定される事態が蓄積にもとづく想定に沿って生じたにもかかわらず,(5)「まさか,熊本では」「前代未聞の「前震」」「余震経験則 通用せず」などと,蓄積されていたはずの内容が「想定外」だと語られている点で特徴的である。そこで本研究では,防災・減災の実現のため,上記(1)から(4)の蓄積と(5)の「想定外」の語られ方の内容を整理し,惨事伝承の困難性,すなわち,「災害は忘れた時分にくる」(寺田寅彦のことばとされる)原因をリスクコミュニケーションの観点から考察する。

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【リポジトリToRepo】2016年6月の閲覧回数1位は「2016熊本地震から浮かび上がる新たな「想定外」生成のしくみ」 https://t.co/Uo1x5nWQSd 人間発達科学部・林衛先生が5/26日本地球惑星科学連合2016年大会にて使用した発表資料です。
政府が,屋内避難を熊本県に指示した直後,本震がきて亡くなった方が多数。まさに「結果論」としてもまちがいですね。下でも議論。 2016熊本地震から浮かび上がる新たな「想定外」生成のしくみ https://t.co/Q3Nbgql5ku https://t.co/mVz5MKajtq
地球惑星科学における批判的思考力の「抑制」 富山大学学術情報リポジトリ での閲覧数トップになりました。リポジトリはこの春新システムに移行。そこからの閲覧数でまだ少ないけれど,私のJpGU3件とも登録してから1週間にアクセス急増中。 https://t.co/8MPfT6vgn8
「原因をリスクコミュニケーションの観点から考察する。」 、、、、考察してないじゃんか。 https://t.co/bynukqOV1h
なんか、木木のJpGUでの3つの発表(口頭1、ポスター2)は、内容が著しく重複している。 https://t.co/0lXpjSjd4v https://t.co/ls27HTYshN https://t.co/zsfsJS3BG3
「御用学者」とか書いてあって、すげえアレ。 林 衛:2016熊本地震から浮かび上がる新たな「想定外」生成のしくみ https://t.co/5YlvcLJb3Z 日本地球惑星科学連合2016年大会, 会場:幕張メッセ
前の発表の使いまわしが多すぎる。せこい業績の嵩増し。 林 衛:2016熊本地震から浮かび上がる新たな「想定外」生成のしくみ https://t.co/5YlvcLJb3Z 日本地球惑星科学連合2016年大会, 会場:幕張メッセ 熊本地震緊急セッション発表資料です
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林 衛:2016熊本地震から浮かび上がる新たな「想定外」生成のしくみ https://t.co/Q3Nbgql5ku 日本地球惑星科学連合2016年大会, 会場:幕張メッセ 熊本地震緊急セッション発表資料です

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