- 著者
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河野 龍也
- 出版者
- 富山大学ヘルン(小泉八雲)研究会
- 雑誌
- ヘルン研究 (ISSN:24328383)
- 巻号頁・発行日
- vol.3, pp.55-63, 2018-03-31
本稿では、大正作家に対するハーンの影響力が最も顕著に現れた例として佐藤春夫を取り上げ、まずは春夫の直接的な言及からそのハーン観を観察する。次にデビュー作「田園の憂鬱」と翻訳「孟沂の話」を取り上げ、ハーンの思想や文学手法が春夫の創作活動にどう活かされたかをより具体的に検証することで、第一書房版『邦訳小泉八雲全集』(1926-1928)刊行以前の近代日本文学におけるハーン受容の一端を明らかにしてみたい。