著者
雨宮 俊彦 生田 好重
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.123-165, 2008-03-30

リバーサル理論は、25年ほど前に研究が開始された動機づけ状態、あるいは、動機づけスタイルの理論である。従来の動機づけ理論は、親和か達成か、外在的か内在的かといった個々の動機づけやその特徴を個別に問題にしてきた。これに対し、リバーサル理論では、動機づけを個別、固定的ではなく、状況により変わるダイナミックなものとして、その全体像をシステマティックにとらえようとしている。具体的には、現在のリバーサル理論では、人間経験の四つの側面(手段-目的、ルール、処理、関係)について、テリック-パラテリック、順法-反抗、支配-共感、オーティック-アロイックの四対の動機づけ状態を設定し、状況により動機づけ状態の反転が生ずるとし、スポーツや芸術、教育、産業活動、娯楽、笑いなど幅広い人間活動を動機づけ状態とその反転の観点から研究している。本論文では、リバーサル理論の概要について、簡明な解説を行う。

言及状況

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@tropicalrig アリストテレスの徳はどうでしょうか。あるいは、あまり知られていないのですが、イギリス(ウェールズ)の心理学者でApterという人がいるのですが、彼の反転理論という理論の中に登場する美徳とか。下記のp.151です。コメントに抜粋載せます。 https://t.co/UkxGc4yx6W

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