著者
蝦名 敦子
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
vol.125, pp.89-98, 2021-03-31

ディープラーニングは、人工知能(AI)の用語である。AI は近年、人間が物事を深く理解する過程を模したディープラーニングを取り入れ、飛躍的に進化した。本考察はこの機械による学習法を、「戦後最大の教育改革」と言われる、平成29年改訂の新学習指導要領が掲げた「深い学び」と対比させた。そして、これからの図画工作・美術科における教科性について改めて検討した。その結果、今後、益々バーチャルな世界が浸透する中で、子供たちが手や体全体を生かして、触覚を働かせ、イメージに合わせてつくったり考えたりする直接的な造形行為の重要性が、さらに増していることを指摘した。また、材料や用具を使って造形空間をつくったり味わったりなどしながら、身体感覚を通してリアリティを直に感じ取るという本教科の特性と、その重要性について新たに主張した。

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