著者
石田 久之 天野 和彦
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:24354856)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.6-10, 2009-12

欧米の字体については、Russell-Minda, E. 他(2007) [1] により、 Times New Roman のような“ひげ飾り(上下端の細い飾り)”のある文字(セリフ文字)よりも、Arial(アリアル/エアリアル)、Verdana(ベルダナ)などのひげ飾りのない文字(サンセリフ文字)が、視覚障害者には読みやすいと報告されている。これをふまえ、日本語の書体について、視覚障害学生の読みやすい文字を、以下のように解説した。第1 に、使用する文字の大きさと無関係に、明朝系の文字を好む学生は多くはない。第2 に、14ポイントのような比較的小さな文字を使う学生は、MS ゴシックやHG 丸ゴシックなど、あまり太くないゴシック系の文字を好む。しかし、使用する文字が大きくなるにつれ、ゴシック系でも太い字体、MG ゴシックやHGS 創英角ゴシックへと読みやすい書体が移っていく。

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