著者
石田 頼房 昌子 住江
出版者
東京都立大学都市研究センター
雑誌
総合都市研究 (ISSN:03863506)
巻号頁・発行日
no.55, pp.113-148, 1995

石原憲治(1895-1984)は、東京都立大学工学部建築工学科元教授で、1952年に東京都立大学建設工学科ではじめて都市計画の講義をした人物である。現在、東京都立大学には、都市計画に関連する講義をしている教官が、大学院都市科学研究科、工学部建築学科、工学部土木工学科などに8-9人にのぼる。都市に関する研究面では、1977年に都市研究所の前身の都市研究センターが設立され、これを中心に学際的に活発な研究が行なわれている。石原を直接知っている人は東京都立大学には全くいなくなってしまうが、石原が東京都立大学における都市計画教育のルーツであることは疑いのない事実である。一方、研究面では、石原は戦前より独特の方法で民家建築を研究しており、日本民俗建築学会の前身である民俗建築会を1950年につくるなど、この面でもパイオニアーであった。残念ながら、この面での後継者は東京都立大学にはいないが、日本民俗建築学会に集まる全国の多くの研究者によって受け継がれている。石原は、このほかにも戦前の建築家運動、登山者、キリスト者としての福祉活動など多彩な足跡を残している。しかし、その人柄によるのか、多彩な活動の割には余り知られていない存在であ。この論稿は、石原憲治生誕百年にあたり、その生涯の概要を記録しようというものである。

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編集者: Weeszeedmax
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