著者
須永 遼司
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-12, 2017-03-25

【目的】背臥位、両上肢挙上運動での胸椎椎間関節の各分節での可動域変化とその特徴、ならびに胸椎椎間関節・肩甲骨の関係性を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は健常成人男女22名(男性12名,女性10名)、課題は肩関節屈曲角度0°,60°,120°,150°,最大屈曲の5条件とした。各条件における各胸椎椎間関節角度(∠Th1-∠Th12)と肩甲骨上方回旋角を磁気共鳴画像(MRI)を用いて解析し、条件間での胸椎椎間関節角度の比較および肩甲骨上方回旋と胸椎伸展の相関を調べた。【結果】肩関節屈曲角度0°-120°では∠Th4が伸展し、120°からは∠Th11が、150°からは∠Th12が伸展した。120°-150°間では、肩甲骨上方回旋と∠Th11・∠Th12において負の相関がみられ、150°-最大屈曲間では、肩甲骨上方回旋と∠Th12において正の相関がみられた。【結論】0°-120°は∠Th4が伸展し、120°以降では∠Th11・∠Th12が伸展することで、肩関節屈曲運動に貢献する。また、肩甲骨上方回旋と胸椎の伸展運動は互いに補償し合う関係にあることが示唆された。

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