著者
大塚 望 OTSUKA Nozomi
出版者
創価大学日本語日本文学会
雑誌
日本語日本文学 = Studies in Japanese Language and Japanese Literature (ISSN:09171762)
巻号頁・発行日
no.31, pp.(11)-(29), 2021-03-18

「重複語(畳語)している/した」の意味・用法、機能を明らかにすべく、類義の「ぽい」と「らしい」との比較を行なった。意味的な共通点は「前接部の量、特徴や性質が強く現れていること」で、相違点は当該表現が「その数量、性質が極めて多い、大きいことを示す場合のみに使われる」という点であった。また、レアリティにも相違が見られ「ぽい」が反事実、「らしい」が事実を示すのが本来で、当該表現はその両方を示すことができる。そして、当該表現は「前接要素に含まれる『属性的な性質』を引っ張りだして『形容詞化する』動詞形式の語尾(形容詞機能語尾)」であり、その生産性は高いと言える。

言及状況

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論文によると、「(子供子供)している」のような表現は「~ぽい」「~らしい」と似ているが、「数量や性質が極めて多いor大きい場合のみ」に使われる。また「子供っぽい」は子供でない事を、「子供らしい」は子供である事を意味するが、「~している」は両方に使える。1/n https://t.co/3B9EER3Acs https://t.co/Ag8R3rKjoh
@_yuki_lang こういう論文がヒットしました。 https://t.co/GWWyc8qZKC

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