著者
村山 にな
雑誌
玉川大学芸術学部研究紀要 (ISSN:18816517)
巻号頁・発行日
no.11, pp.17-31, 2020-03-31

千葉県市原市を南北に走る小湊鉄道沿線地域の南部で繰り広げられる「いちはらアート×ミックス」を事例に、既存の市民活動とアートプロジェクトを比較し、地域におけるアートの真価を問う。地方の芸術祭における新規作品展示の再魔術化と運営合理化の連鎖と、ノスタルジアを媒介とする来場者と地域の共犯と相反関係の錯綜を示唆する。内外から見えてくる市原市の芸術祭は身の丈で、アマチュアとプロの境なく、大規模な恒久作品もないが、専門用語で飾った言説で市民を疎外するものでもない。過疎化する地域に出現するアートに対する期待と現状の齟齬を擦り合わせ、まちづくりのビジョン形成と共有化、具現化の試行錯誤におけるアートの役割を考察する。

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【メモ】村山にな「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス:地域の前進性とアートの後進性の擦り合わせ」『玉川大学芸術学部研究紀要』第11号、2020年:https://t.co/W3cipQGuBH

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