- 著者
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津曲 敏郎
- 出版者
- 北海道大学大学院文学研究科
- 雑誌
- サハリンの言語世界 : 北大文学研究科公開シンポジウム報告書
- 巻号頁・発行日
- pp.1-10, 2009-03-08
本稿ではまずサハリンの言語状況を概観し、特に近年のウイルタ語をめぐる動きを紹介する。次にサハリンの先住民言語の間に見られる単語の相互借用について、先行研究からいくつかの例を紹介するとともに、あらたな事例を提供する。最後に、単語借用以外の文法面や口頭文芸においても影響関係が見られることにふれ、「言語地域」としてのサハリンの重要性を指摘する。