著者
富永 大悟 日高 茂暢 室橋 春光
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.35-39, 2017-03-15

発達障害のある青年は、自尊感情の低下が自己喪失感へと結びつき、学校や会社などのコミュニティから居場所を失ってしまう。本研究は、社会参加が難しくひきこもりがちな青年に対し、社会につながるための支援を検討することを目的とした。本研究では、青年とその保護者がもつ問題意識について実 態調査を行った。実態調査の中から、ひきこもりがちな青年とその保護者を対象とした訪問支援とICTを活用したSNS 型居場所支援を平行して実施した。その結果、就労や将来に関する不安や引きこもり状態では達成されにくい対人交流欲求が認められた。またSNS 型居場所支援は、在宅であっても支援につながり得ることへの高い期待をもたらした。本研究により、訪問支援とは異なるコミュニケーションの場として、支援者とのつながりを感じられる補助的な拠点として、SNS による居場所支援の可能性が示唆された。

言及状況

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発達障害のある青年たちが社会につながるための支援の試み ひきこもりがちな青年と保護者を対象とした訪問支援とICTを活用した支援。 居場所支援が難しい要因の半分以上を占めるスタッフの不足という点を、SNSを用いる事で解消できるのではないかという→ https://t.co/XynWfd5PJV

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