著者
高田 真吾 佐藤 聡 新城 靖 中井 央 板野 肯三
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.1043-1052, 2009-03

企業や大学など多数のコンピュータが導入されている組織では,利用者に対する計算機利用の自由度を高く維持しつつ,稼動しているOS の種類とその最大稼動数を適切に管理する必要がある.本研究では認証デバイスを用いて,管理者により承認された複数のOSから適切なOSの起動と終了を制御できるシステムを提案する.提案システムの特徴は,OSの種類とは独立に,起動されるOSの数を把握するために認証デバイスを用いる点にある.利用者は,システム利用時に利用したいハードウェアに認証デバイスを挿入する.提案システムは,デバイスの挿入を検出するとハードウェアと認証デバイスの組合せにより,管理者が定めた起動すべきOSを決定し,起動する.認証デバイスが抜かれると,起動したOSを停止する.これらの動作は,制御対象のOSより下位に配置するOS制御レイヤにおいて行う.このOS制御レイヤを仮想計算機モニタXenを用いて実装し,動作実験を行い,提案システムの有効性を確認した.

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