著者
棚沢 一郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.9, pp.332-339, 1974-09-01

滴状凝縮過程に関する最初の研究論文が発表されてから四十数年が経過した.以来,この伝熱過程で実現されるきわめて高い熱伝達率がどのようなメ力ニズムに起因するものなのか,そしてそれを実用機器に応用するにはどうしたらよいのか,これらの問題の解決を目指した研究が各国で続けられている.しかし,発表される論文の数の増加と解決への歩みの早さとは必ずしも一致していない.一体,何が不足しているのであろうか.本稿は,滴状凝縮のメカニズムに関する研究でどのような点が未知のまま残されているのかについて,筆者の考えをまとめたものである.

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