著者
小嶋 秀樹
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.96(2000-ICS-122), pp.13-18, 2000-10-13

いまロボットに必要とされているのは,人間の社会的活動にコミットする能力である.社会的活動は,他者との効率的な協調・競争を実現するものであり,他者の行動を予測・制御する能力によって成り立つ.本論文では,この他者行動の予測・制御という視点から,他者の心的状態にアクセスするための「心の理論」を,とくにその発達に焦点をあててモデル化する.この社会的発達モデルは,原初的な共同注意と模倣を出発点とし,他者の行動を間接的に疑似体験することによって社会的な行動パターンを蓄積していく.また,遅延模倣やランダム反応といった自発的行動を,他者(とくに養育者)からのフィードバックに応じて意味づけしていく.このような他者とのインタラクションをとおして,他者が物理的・社会的環境についてもっているモデルを探索し,さらに社会のなかで共有されたプロトコル(ジェスチャ・言語など)を探索していく.この探索活動は,マクロ的には社会的発達であり,ミクロ的にはコミュニケーション(社会的コミットメント)でもある.

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