- 著者
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峰野 博史
水野 忠則
- 雑誌
- 研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
- 巻号頁・発行日
- vol.2009-DPS-139, no.6, pp.1-8, 2009-06-11
温室効果ガスの削減及び化石燃料の使用合理化の観点から,省エネルギー対策の強化が求められている.民生部門では,人々の生活が豊かさを求めるライフスタイルへ変化し,エネルギー消費が継続的に増加していることから,BEMS/HEMS の開発・導入によるオフィスや家庭での省エネルギー対策が最重要課題の一つとなっている.本稿では,これまで研究開発を進めてきた自律分散協調ユビキタスセンサネットワーク技術と,PUCC のセンサデバイス制御 WG における研究開発成果の一部を紹介する.これら技術を融合することで,通信ネットワークを新たに構築するのが困難だった既存構造物などにおいても,区域内に置かれた複数のセンサを ZigBee や PLC を併用することで通信可能なエリアを相互に補完し合うように自律的にオーバレイセンサネットワークを形成し,各家庭で異なる生活環境への適応的な導入,きめ細かな制御を生活者の行動様式や好みに合わせてカスタマイズできる適応型 BEMS/HEMS を構築できると考える.