著者
福島 拓 吉野 孝 重野 亜久里
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.256-265, 2013-01-15

現在,在日外国人数は年々増加しており,多言語によるコミュニケーションの機会は増加している.医療の分野では医療機関を訪れる外国人患者とのコミュニケーションのために多言語問診票が使用されている.しかし,多言語対応の紙の問診票は種類が少ないため各医療機関の要求を満たすことができていない.また,日本人医療従事者が外国人患者の母語で書かれた紙の問診票を理解することは困難である.そこで我々は,用例対訳や機械翻訳を利用して診察に必要な基本情報である症状の伝達を支援する,多言語問診票作成システムの開発を行い,問診票入力機能についての評価を行った.本研究の貢献は次の2つである.(1)日本人医療従事者と外国人患者との間のコミュニケーションを支援する,多言語問診票作成システムの提案を行い,実現した.(2)用例対訳と機械翻訳を併用することで,病名や症状を含む文の正確性と,状況説明などの付与情報を含む文の網羅性を確保した多言語問診票の記入の可能性を示した.

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