著者
栗原 一貴
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.8-17, 2015-09-18

本論文では,ゲーミフィケーションの派生概念である Toolification of Games を提案する.「非ゲーム的文脈でゲーム要素やゲームデザイン技術を用いること」などと定義されるゲーミフィケーションでは,ゲームの知見を「後づけ」するために適切なゲームバランスと楽しさの実現が難しい点が問題であった.そこで,原則的には同じ定義に当てはまるものの,ゲームと非ゲームの大小関係,主従関係が逆であるようなケースとして,「既に完成されているゲームの余剰自由度の中で非ゲーム的目的を達成すること」を Toolification of Games と定義する.Toolification of Games にはブランド性,既習性,逃避可能性,自己表現性,物語性などの特徴があり,従来のゲーミフィケーションの問題を改善しうる可能性がある.我々は Toolification of Games と位置づけられる過去の事例を分析するとともに,三次元テトリスをプレイするだけで 3D プリンタ用の三次元モデルをデザインできる Tetris 3D Modeler,およびスーパーマリオブラザーズをプレイすることが募金活動につながる Coins for Two の開発事例を通じて,Toolification of Games の位置づけと性質,可能性を論ずる.

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ゲーミフィケーションに派生概念の「Toolification of Games 」。タスクの中にゲーム性を組み込むゲーミフィケーションと違い、ゲームの中にタスクが存在する、つまり、ゲームの余剰自由度の中で非ゲーム的目的を達成することものらしい、、 https://t.co/NwL1f6BU9Q
栗原一貴.Toolification of Games: 既存ゲームの余剰自由度の中で非ゲーム的目的を達成するゲーミフィケーションの考察.情報学広場:情報処理学会電子図書館 https://t.co/KN2XxNctXX

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