著者
小泉 大城
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:21888833)
巻号頁・発行日
vol.2017-MPS-114, no.3, pp.1-4, 2017-07-10

本研究では,形状および尺度パラメータをもつワイブル分布のパラメータの最尤推定に基づくハードディスクドライブ (Hard Disk Drive, HDD) の寿命時間の推定問題を扱った.2013 年から約 4 年間,総計約 9 万件の完全データとランダム打ち切りデータを対象とし,2 つのパラメータの最尤推定値を数値計算により求めて考察したところ,次の (1) - (3) の 3 点が明らかになった.(1) ワイブル分布の形状パラメータのほとんどは 1 より大きな値となり,これは Increasing Failure Rate (IFR) を強く示唆する.(2) 完全データにより推定された平均故障時間 (Mean Time to Failure, MTTF) は,それぞれのハードディスクドライブの MTTF の経験的下界を意味する.(3) 完全データとランダム打ち切りデータのそれぞれから推定される MTTF の比により,(2) の経験的下界の効率を定量化することができる.

言及状況

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めっちゃ面白い結果。ワイブル分布の形状パラメータの最尤推定値がほとんど1を超えるのはまぁそうだろうなって感じ ワイブル分布によるハードディスクドライブの寿命時間の最尤推定について https://t.co/D6EIhc76F3

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