著者
梶並 知記 長谷川 和也
雑誌
情報処理学会論文誌デジタルコンテンツ(DCON) (ISSN:21878897)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.17-27, 2018-02-28

本稿では,対戦型格闘ゲームの初心者観戦者を対象とした,試合の観戦支援システムを提案する.対戦型格闘ゲームは,プレイヤが格闘家を模したキャラクタを操作し,対戦相手のプレイヤが操作するキャラクタと闘うゲームであり,近年国際的な競技会も開催されているデジタルゲーム競技(e-Sports)のジャンルの一種である.従来研究で,キャラクタの相対位置や,ゲームフィールド上の絶対位置がプレイヤの意思決定に及ぼす影響について考察されている.本稿ではゲームキャラクタの相対位置や絶対位置に基づき,対戦型格闘ゲームのプレイ中に現れる典型的な3つの状況である,近距離状況,遠距離状況,画面端状況を定義し,状況に応じた文字アノテーションと図形アノテーションを提示する観戦支援システムを構築する.文字アノテーションは,プレイヤにとっての各状況の意味を端的に観戦者に示しつつ,攻防が行われそうなタイミングを観戦者に伝達する.図形アノテーションは,矩形や矢印といった基本図形で,攻防が行われそうな場所を観戦者に伝達する.対戦型格闘ゲームにあまり詳しくない初心者観戦者を被験者とした評価実験を行い,提案システムの有効性を検証する.実験の結果,提案システムを用いた被験者が,試合中の攻防が行われるタイミングや場所をより容易に理解・予測できるようになることを示す.

言及状況

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2D格闘/3D格闘問わず、自キャラクター・相手キャラクターが「フィールド上のどこにいるか」対戦時には重要な判断材料となる。 本論は、格闘ゲームに詳しくない初心者が被験者。観測支援システムの提供により、相互のキャラクターの相対位置の把握を促進する実験である。 https://t.co/J9jFHM2GVH

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