著者
秦 康範
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.e12-e16, 2020-11-15

全庁的な防災情報システムが積極的に活用され,被害の軽減に有効に機能した事例を筆者は残念ながら聞いたことがない.災害時の情報共有を円滑にするために整備した手前,なかなか広言されないものの,被災自治体への調査を実施すると,むしろ情報システムが機能しなかった例は枚挙に暇がない.「なぜ防災情報システムは使えないのか?」,その背景や理由の一端について筆者の私見を述べる.効果的な防災情報システムを整備するためには,縦割り行政による部分最適から脱却し,全体最適を実現するツールとして防災情報システムを位置づけ,標準的な仕組みを国が推進・整備する必要がある.

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情報と防災 ~研究者が展望する災害情報システムの未来~:3.なぜ防災情報システムは使えないのか? https://t.co/0OOuUiCNW2
『情報処理』12月号,とりあえず「情報と防災 ~研究者が展望する災害情報システムの未来~:3.なぜ防災情報システムは使えないのか?」を読んで納得。例が少し古いがおそらく現状もこの通りだろう https://t.co/RkljMNJlrF

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