著者
奥野 茜 角 康之
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.607-616, 2021-02-15

胸に装着したカメラによる一人称ライフログ映像に映り込んだ対面者の顔の数を数えることで,カメラ装着者の対面的な社会活動量を計測する方法を提案する.社会的な場への参与の深さを測るために,検出された顔ごとの近接性(検出された顔画像の大きさ)と時間継続性(顔が検出された連続時間)の重みづけをする工夫をした.実際のライフログ映像を用いて,当事者およびその知人たちに協力してもらい,映像閲覧から読み取れる社会活動量の主観評価実験を行った.複数場面の比較による社会活動量の大小についての主観評価は,実験協力者の間で大きな偏りがないことを確認したうえで,それらの映像データに提案手法を施して算出された社会活動量の値の比較分析を行った.その結果,多くのシーンにおいて,提案手法は実験協力者の主観評価をよく再現することが確認され,単純に顔の数を数えるだけの手法よりも明らかに適切な結果を提示できることが確認できた.一方,近接した対話者とのシーンにおいては,通常の画角のカメラでは近接した対話者の顔をとらえることができず,提案手法の出力する値が主観評価を大きく下回るという問題があった.そこで,広角カメラを用いた予備検討を行い,この問題が解決できる見通しを示す.

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