- 著者
-
池谷 知子
久津木 文
- 出版者
- 神戸松蔭女子学院大学学術研究会
- 雑誌
- Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : トークス (ISSN:13434535)
- 巻号頁・発行日
- vol.17, pp.27-45, 2014-03-05
日本語を学ぶ外国人が苦労するものとして「日本語の中のカタカナ」が挙げられる。本研究では英語母語話者の日本語学習者55人に次の6組のカタカナ語と非カタカナ語の使い分けについての研究調査を行った。カテゴリー1 Bottle ボトルと瓶カテゴリー2 Brush ブラシと筆カテゴリー3 Glove グローブと手袋カテゴリー4 Potato ポテトと芋カテゴリー5 Tea ティーとお茶カテゴリー6 Ticket チケットと券その結果として以下のことがわかった。1. カタカナ語に関して、非カタカナ語に対応する語がなく「ペットボトル」「歯ブラシ」のように指示対象物の名称の中にそのカタカナ語が入っていれば、カタカナ語を選びやすい。2. 日本的なものは非カタカナ語、そうではないものはカタカナ語を選ぶ傾向がある。3. カタカナ語と非カタカナ語のどちらを使えばよいのか不明な場合、英語の母語の知識を生かして、それと対応するカタカナ語が選択されやすい。4. 日本語学習者は材料や形態など、独自の使い分けの基準を適用して判断することがある。5. 一般的に、カタカナ語と非カタカナ語の使い分けは辞書に書いていないことが多いことから、その情報にどのくらいアクセスできるかが習得の鍵になっている。