著者
箕輪 千佳
出版者
佐久大学看護学部
雑誌
佐久大学看護研究雑誌 = Saku University journal of nursing (ISSN:18836593)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.15-24, 2015-03

明治時代初めまで自由開業制だった医師制度に、政府は西洋医学に基づく医学教育と免許制度を導入し、医師の数と質の確保のため、明治から大正にかけて医師養成制度を大きく変化させた。荻原源吉は日露戦争で看護卒として従軍したことから医師を志し、小学校の教職に就きながら、東京で開催された夏季講習に通い医師検定試験に合格した。医師となり無医村だった三宅島で開業、郷里の佐久に戻っても無医村に出張診療を行い、貧しい人にも差別なく診療を行った。その時代、貧困者への医療支援は、皇室および政府や地方行政の経済的補助を受け、医師会や産婆会等様々な団体の医療支援として展開される一方、医療職者それぞれの博愛の精神に支えられたものであった。

言及状況

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箕輪千佳「資料 明治から昭和前期の佐久地域における医療史 ―開業医 荻原源吉の生涯 ―」によると、 p15 「江戸時代に漢方医、蘭方医は世襲であり、 自由開業制であったが、明治政府は明治 7 年 「医制」を公布し、西洋医学に基づく医学教育と資格制度を導入した。それまで開業していた漢方医と蘭方医の医業も認める一方、医師の数と質を確保するために、同 16 年からは事実上独学で受験可能で ...

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