著者
高坂 康雅
出版者
和光大学現代人間学部
雑誌
和光大学現代人間学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Human Studies (ISSN:18827292)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.79-89, 2011-03

本研究の目的は、西平(1981)の“恋と愛の二元的一元性”論を参考に、恋の状態と愛の状態とは質的に異なる状態であり、恋愛とは恋と愛を両極とした一次元上の中間の状態であり、両者の特徴をあわせもった状態である捉え、先行文献をもとに青年の恋愛関係を図示するモデルを作成することであった。先行文献をまとめた結果、恋には、“相対性”、“所有性”、“埋没性”という特徴があり、愛には“絶対性”、“開放性”、“飛躍性”という特徴があること、相対性と絶対性、所有性と開放性、埋没性と飛躍性はそれぞれ対応する特徴であることが考えられ、これらをまとめた恋愛様相モデルが構築された。今後は恋愛様相モデルを実証的に検討する必要があると考えられた。

言及状況

Twitter (4 users, 4 posts, 14 favorites)

この論文(https://t.co/okUy5dXVXj)を今読んでいて、「愛について学ぶべきものは何もないと思いこんでいる者は、恋に「落ちる」という体験と愛に「とどまっている」という持続的な状態を混同しているという指摘は示唆的である。
@tokoton15ayumu ちょっと違う話ですが単純なモデルで考えれば、恋愛は「恋から愛へ」と向かっていく側面があって、そのモデルを高坂康雅さんという心理学者が作ってますね。恋と愛の違いは共依存と(健全な)親密な関係との違いに似ていると思います→ https://t.co/fkSU6bgn6N

収集済み URL リスト