著者
柴崎 全弘
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 社会科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSHU; Journal of Nagoya Gakuin University; SOCIAL SCIENCES (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.81-96, 2017-07-31

古くから,色はヒトの心理面に影響を及ぼすと考えられてきたが,色の効果に関する先行研究は,色のイメージを質問紙で尋ねる形式のものが中心であった。しかし,2004年のアテネオリンピックにおいて,ボクシング,レスリング,テコンドーのユニフォームや防具の色が,選手の勝率に影響を与えたことがNatureに発表されて以降,さまざまな文脈において色の機能に関する研究が盛んに行われるようになってきた。それらの先行研究を展望すると,特に赤色のもつ影響力の大きさが顕著に表れている。しかし,ヒトはなぜ赤に強く反応するのかということの究極要因についてはまだ十分な考察が行われていない。本稿では,赤色の機能に関する先行研究を展望し,進化心理学的な立場から,赤色のもつ特殊性について考察する。

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赤色は勉強の効率や成績を下げるって断言してる記事が多いけど、そうでもないかもって記事を見つけて調べてみた。結果、男性は赤のデバフを受ける可能性が高いことがわかった。赤を拒絶する必要はなく、敬遠程度でいい。 https://t.co/czLAiwZ7AR
広島カープの赤色は合理的なものだった…? ・赤を目にすることによって瞬発力が低下し相手の勝率が下がる可能性 ・他の霊長類でも赤色が優位性アリ…? 柴崎 全弘「ヒトはなぜ赤に反応するのか? : 赤色の機能に関する進化心理学的研究」https://t.co/KzFQWUQ9Oz #広島カープ #赤 #色彩 #心理学 https://t.co/q36eh8z4IA

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