著者
梅田 英春 ウメダ ヒデハル Hideharu UMEDA
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.23, pp.73-80, 2023-03-31

本論文では、バリ島東部カランガッスム県アムラプラ周辺で演奏されている日本の大正琴を起源とするプンティン pentingとよばれる楽器と、2007年に設立されたプンティンのアンサンブルのグループ「ムルドゥ・コマラ Merdu Komala」の活動を研究対象としている。そしてこのグループの活動を通して、2つの点を明らかにした。一つは、この楽器やアンサンブルがカランガッスム県に独特な芸能であることが強調され、その後、歴史性が付与されていき、この芸能が「創られた伝統」となったことである。そしてもう一つは、バリの伝統音楽を演奏するために変容した楽器を使って、全音階の西洋音楽を演奏する試みが行われる中で、プンティンが、再び全音階を基本にしている日本の大正琴へと回帰しつつある現状についてである。

言及状況

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梅田(2023)の報告にあるように、 インドネシアのプンティン(大正琴派生楽器)が 「カランガッスム王朝と中国の歴史的交流の中で伝播した」 と説明されているのは、さすがにNG
PDFあり。 ⇒梅田 英春 「大正琴を起源としたバリの楽器プンティンの「伝統化」とその大正琴へ回帰の兆し」 『静岡文化芸術大学研究紀要』第23巻 (2023/3) https://t.co/PwWSov10ic
@miomaru わたしがプンティンのことを知った文章を書かれた方によると近年は西欧ポップス演奏への対応のために元の大正琴への回帰も起きてるそうでなんとも興味深いです。https://t.co/UIvfBchxWj

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