著者
梅田 英春 ウメダ ヒデハル Hideharu UMEDA
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.23, pp.73-80, 2023-03-31

本論文では、バリ島東部カランガッスム県アムラプラ周辺で演奏されている日本の大正琴を起源とするプンティン pentingとよばれる楽器と、2007年に設立されたプンティンのアンサンブルのグループ「ムルドゥ・コマラ Merdu Komala」の活動を研究対象としている。そしてこのグループの活動を通して、2つの点を明らかにした。一つは、この楽器やアンサンブルがカランガッスム県に独特な芸能であることが強調され、その後、歴史性が付与されていき、この芸能が「創られた伝統」となったことである。そしてもう一つは、バリの伝統音楽を演奏するために変容した楽器を使って、全音階の西洋音楽を演奏する試みが行われる中で、プンティンが、再び全音階を基本にしている日本の大正琴へと回帰しつつある現状についてである。
著者
梅田 英春 ウメダ ヒデハル
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要
巻号頁・発行日
no.19, pp.165-170, 2019-03-31

大正琴は、1912年(大正元年)に、名古屋在住の森田吾郎(1874-1952)により創案、製作された鍵盤付弦楽器である。この楽器は、1915年頃から1940年頃まで、東アジア、南アジア、東南アジアへと広く輸出された。アジアに伝播した大正琴は、その後、それぞれの地域で変容をとげ、各地の音楽の中に取り込まれ、現在まで用いられている。本論文では、インドネシア、バリ島西部タバナン県ププアン村に伝播し、マンドリンとよばれる大正琴を起源とする楽器について概観する。
著者
梅田 英春 ウメダ ヒデハル
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.19, pp.165-170, 2019-03-31

大正琴は、1912年(大正元年)に、名古屋在住の森田吾郎(1874-1952)により創案、製作された鍵盤付弦楽器である。この楽器は、1915年頃から1940年頃まで、東アジア、南アジア、東南アジアへと広く輸出された。アジアに伝播した大正琴は、その後、それぞれの地域で変容をとげ、各地の音楽の中に取り込まれ、現在まで用いられている。本論文では、インドネシア、バリ島西部タバナン県ププアン村に伝播し、マンドリンとよばれる大正琴を起源とする楽器について概観する。
著者
田中 多佳子 梅田 英春 金子 敦子 沖花 彰 尾高 暁子 田中 健次 塚原 康子 筒井 はる香 寺田 吉孝 横井 雅子 岡田 恵美
出版者
京都教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

楽器というモノに込められたわざ学、すなわち意匠と具体的変容の過程に着目してさまざまな角度から観察・分析することによって、今まさに音楽に生じつつある西洋対非西洋および伝統文化と現代化のせめぎあいと伝播と変容の具体的諸現象を確認し、可能な限り資料化し公開した。主な研究成果としては、(1)日本の大正琴とその異形たるアジアの楽器群に関する研究、(2)インドのリードオルガンとその異形に関する研究、(3)ヨーロッパの楽器学と楽器制作の現状に関する研究、(4)19世紀末のインド楽器をめぐる東西交流史に関する研究があげられる。
著者
梅田 英春
出版者
渋沢栄一記念財団
雑誌
青淵 (ISSN:09123210)
巻号頁・発行日
no.871, pp.26-28, 2021-10
著者
中川 眞 平田 オリザ 藤野 一夫 岩澤 孝子 梅田 英春 雨森 信
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、アートを媒介として社会的課題を解決・克服しながらコミュニティを再構築あるいは再生する試みに焦点を当て、アジア特に東南アジアをフィールドとして社会包摂型アーツマネジメントの手法、思想を明らかにするものである。本研究においては、共助・互恵といった集団福利志向型の社会関係資本〔共助組織〕、検閲を熟知したダブルバインド的手法〔パワーバランス〕、プロセス途次での大胆で即興的な変更〔遂行モデル〕などに大きな特徴が看取できた。
著者
塩川 博義 梅田 英春 皆川 厚一 豊谷 純 イ・マデ・カルタワン 杉山 昌子
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

バリ島で一般的に使われているガムラン・ゴング・クビャールを中心に、日本とバリ島で、約90セットのガムランの測定し音響解析を行ってきた。その結果、それらの音高はバリ島における地域や時代によって異なることがわかってきた。特に、教育機関に関わりのある11セットのガムラン・ゴング・クビャールを測定した結果、それらの音名1(ding)の音高は、C#かDであり、特にASTIより新しいそれらは、いずれもC#であることを明らかにした。また、ガムラン・ゴング・クビャールよりも古いガムラン・プレゴンガン 7セットの音高を分析した結果、音名1における音高は、いずれもC# からD# の間であることを明らかにした。
著者
谷川 憲司 梅田 英春 長嶋 洋一 的場 ひろし 峯 郁郎 タニガワ ケンジ ウメダ ヒデハル ナガシマ ヨウイチ マトバ ヒロシ ミネ イクロウ
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.18, pp.141-146, 2018-03-31

子供、高齢者、聴覚・視覚などの特性の如何に関わらず、誰もが一緒に楽しめる音楽(楽器)の開発を目的として、学生を主軸としたワークショップ形式で研究を行った。2つの成果物、モニカム(楽器)とリズカ(リズムゲームカード)を制作し、「UD+ in はままつ」で紹介した。その後、企業との連携により立体印刷技術を活用してリズカの発展形(立体版)を制作し、小学生・障がい者による遊び方の実験を行った。