著者
川瀬 和也 Kazuya KAWASE
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 = Bulletin of Miyazaki Municipal University Faculty of Humanities
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.1-15, 2017-03-10

本稿は、M.ブラットマンによって展開された、現代行為論における事前の意図に関する理論が抱える存在論的な問題を指摘するとともに、この問題を解決するための指針を、『精神現象学』におけるヘーゲルの行為論の中に探るものである。これにより、事前の意図を時空間的な連続性によって個別化可能な心的出来事の一種として理解する存在論への対案を提示するとともに、行為に関するヘーゲルの考案に新たな光を当てることを目指す。

言及状況

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当初の予定通りヘーゲルへの言及はありませんが、以前書いたヘーゲル論文でのアイディアを使っている箇所はあります。万一予習したい方がいらしたらおすすめします。(ところでこの論文のDL数が1100を超えているのはなぜ……?) https://t.co/lGpNQlxtx6
ヘーゲルの『法の哲学』に入ろう。 「分析的行為論とヘーゲルの実践哲学との接点を探る試みが近年関心を集めている。これらの試みにおいて分析の対象となってきた主要なテクストは『精神現象学』と『法の哲学要綱』である」 https://t.co/DaSycrW3hN
昨年度末発行の本学紀要に寄稿した論文「現代行為論とヘーゲル:「事前の意図」は出来事か」がwebリポジトリで公開されました。ブラットマンと精神現象学を関連づけながら論じています。/https://t.co/lGpNQlxtx6

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