著者
原田 信之 Nobuyuki HARADA 新見公立短期大学
雑誌
新見公立短期大学紀要 = The bulletin of Niimi College (ISSN:13453599)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.275-293, 2004-12-25

琉球の歴代王統のうち、第一尚氏王統の始祖に関する伝説は伊平屋島から佐敷に渡ってきたという鮫川(佐銘川)大主の話に始まる。伝承によれば、屋蔵大主の息子の鮫川大主は、伊平屋島を出て場天の浜(佐敷町) に渡ったという。やがて鮫川は大城接司の娘の聟になり、男子苗代大親(尚思紹)と女子(場天ノロ) が生まれ、この苗代大親の子が成人して尚巴志となり、三山を統一して第一尚氏王統をたてたとされる。このため、佐敷町には、第一尚氏一族にまつわる史跡も多く、第一尚氏王統にまつわる諸伝承が濃密に伝えられている。本稿は、新たに採集した口承資料などの検討を通して、佐敷町の人々の間で語り継がれてきた第一尚氏関連史跡群とその伝承の全体像をまとめ、残存資料の少ない琉球王朝始祖伝説の一側面を考察した。

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