- 著者
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鈴木 久美
- 出版者
- 山形県立米沢女子短期大学附属生活文化研究所
- 雑誌
- 山形県立米沢女子短期大学附属生活文化研究所報告 (ISSN:0386636X)
- 巻号頁・発行日
- no.45, pp.95-108, 2018-03-15
1990 年代後半、日本長期信用銀行の破綻など、金融機関の破綻が相次いだ。そのため、この時期には金融システムの安定化のための議論や提案が多くなされた . そもそも、部分準備制度のもとでは健全な経営をしている銀行でさえ、銀行取付にあい破綻する可能性を持っている。この経営が健全な銀行でさえ破綻する可能性を理論的に示した Diamond and Dybvig(1983)モデルでは、効率的な均衡と非効率的な均衡のどちらが達成されるかはサンスポットであるとしていた。本論文では、実験経済学の手法を利用し、Diamond and Dybvig(1983)モデルの検証を行った。結果、銀行破綻回避策がない場合は、非効率的な均衡が達成される、すなわち、銀行破綻が生じやすいことが確認された。また、消費者(預金者)のタイプの割合がわかっている場合、支払停止条項は有効な銀行破綻回避策となりうることが、消費者のタイプの割合がわからないときは、政府による預金保険が有効な銀行回避策であることがわかった。