- 著者
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山田 ひとみ
- 雑誌
- 聖学院大学論叢 = The Journal of Seigakuin University (ISSN:09152539)
- 巻号頁・発行日
- vol.第25巻, no.第2号, pp.145-160, 2013-03
GHQ/SCAPにおいて財閥解体を担当した部局ESSが,占領期早々に日本の制限会社に対し財務諸表作成に関する多数の「指示書」を交付したことはよく知られている。しかし,これら「指示書」に先立って,形式および内容が大きく異なる『1946年英文フォーム』の交付が現存資料で確認できた。「日本固有の発展を十分に踏まえたもの」とされてきた「指示書」と分類できるものではなく,「指示文書」という新たな枠組みで資料的整理を行った。このことによって,共通の理解を目指して財務諸表作成が行われてきたESSと制限会社,および日本側会計学者との協議の意味がより明確に資料的に位置付けられた。