著者
上野 淳子 松並 知子 青野 篤子
出版者
四天王寺大学
雑誌
四天王寺大学紀要 (ISSN:18833497)
巻号頁・発行日
no.66, pp.91-104, 2018-09-25

従来のデートDV 研究は,暴力行為を受けた経験のみを被害と見なしてきた。本研究では,デートDV 被害を暴力行為とそれがもたらした影響(恋人による被支配感の高まり,自尊感情の低下)から成るものとして捉え,デートDV 被害の実態と男女差を検討した。大学生を対象とした質問紙調査の結果,恋人からの暴力行為のうち“精神的暴力:束縛”,“精神的暴力:軽侮”,“身体的暴力・脅迫”は男性の方が女性より多く受けており,“性的暴力”のみ男女で受ける割合に差がなかった。しかし,恋人による被支配感は男女差がなく,自尊感情は“身体的暴力・脅迫”を受けた女性が低かったことから,男性は暴力行為を受けても心理的にネガティブな影響は受けにくいことが示唆された。多母集団同時分析の結果,男女とも“精神的暴力:軽侮”および“性的暴力”を受けることで恋人による被支配感が高まり,恋人による被支配感は自尊感情を低下させていた。しかし同時に,暴力行為の影響には男女で異なる点もあった。暴力行為だけでなく恋人による被支配感も含めて暴力被害を捉える重要性が示された。

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ちなみに2つの結果の差については、男性の方が腕力が強いため支配関係になりにくく、暴力がエスカレートしにくい、という論理があるらしい。DVされても警察沙汰まではいかないと。詳細は拾った論文参照。 https://t.co/a7S2m3HOtn

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