著者
櫻井 準也
出版者
尚美学園大学総合政策学部総合政策学会
雑誌
尚美学園大学総合政策論集 = Shobi journal of policy studies, Shobi University (ISSN:13497049)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.1-36, 2019-06

本稿では、考古学の立場からわが国の日本史学習漫画の歴史とその特徴について検討した。その結果、子ども向けの日本史学習漫画シリーズは1960年代後半に登場し1980年代になってわが国に普及したこと、それらは1980年代頃までは説明・解説型が中心であったが1990年代頃からストーリー重視の作品が増え、1990年代中頃からは人気の漫画キャラクターを起用したシリーズが現れたことがわかった。その後、1980年代末頃から考古学者が原案を作成したり考古学者が監修するシリーズが増加し、新発見の遺跡や考古学の研究成果が学習漫画に取り入れられるようになった。しかし、その結果「旧石器捏造事件」の遺跡や遺物が紹介されるという弊害を生むことになった。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

学習漫画と考古学 https://t.co/hno7ZZMOeN

収集済み URL リスト