著者
金野 美奈子
出版者
東京女子大学現代教養学部国際社会学科社会学専攻紀要編集委員会
雑誌
東京女子大学社会学年報 (ISSN:21876401)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.13-28, 2016-03-02

多様で,ときに対立する価値観や世界観をもつ人々が共に戴くことができ,自由な共生の媒介となりうる公正な制度のあり方を,私たちはどのようにして探求できるだろうか.ジョン・ロールズの政治的リベラリズムの中心概念である公共的理性は,この問いへの有力な回答である.公共的理性は,社会の基本的諸制度のあり方をめぐる議論が市民にとっての公共的価値の観点からなされることを求める.このような観点から支持すべきものとして人々が支持しうる制度が,真に公共性を備えた制度だと考えるのである.本稿は,ロールズによる公共的理性への呼びかけに応じる試みの一環として,基本的社会制度のなかで重要な位置を占める家族制度,なかでも婚姻制度に焦点を当て,オルタナティブな婚姻形態の制度的包摂にかんする公共的理性を提案する.

言及状況

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@TsurubeWotoshi 2016年の論文ですが、石崎氏主張の視点も論考しての「人格的ケア関係という協働への参加」およ び「次世代の適切な育成」という二つの公共的価値の観点から,オルタナティブな婚姻形態を論じています。 https://t.co/hs1mRZp0tU
オルタナティブな婚姻の制度的包摂――別氏婚・同姓婚をめぐる公共的理性―― 2016年だが、すでに石埼 学氏の現説のような主張を引用しつつ別氏婚・同姓婚の肯定性を論じている。 婚姻の意味は「人格的ケア関係という協働への参加」および「次世代の適切な育成」 https://t.co/hs1mRZp0tU

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