著者
渡邉 浩司
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
vol.99, pp.399-432, 2021-09-30

13世紀後半に成立したと推測される,古フランス語韻文による作者不詳の『フロリヤンとフロレット』は,シチリア王子として生まれたフロリヤンが数々の冒険を経て王位を奪還する物語であり,「伝記物語」の系譜に属する。この物語には複数のジャンルにまたがる先行作品群からの影響が認められるが,本稿では「アーサー王物語」のうちクレティアン・ド・トロワの作品群および,「聖杯物語群」の中核を占める『ランスロ本伝』の冒頭との比較を通じて,『フロリヤンとフロレット』の作者が行った筋書き・テーマ・モチーフの借用と独自の改変について検討する。

言及状況

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ガウェイン(ゴーヴァン)がもりもり出てくる中世フランスの『フロリヤンとフロレット』のかなり詳しいあらすじ……!!ガウェインいっぱいで嬉しい

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