著者
信澤 宏
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.399-408, 2020-05-10

川崎幸病院救急科は年間約1万人の救急搬送患者と年間約2万人のwalk-in患者を受け入れている。CTに関する患者緊急度は,造影CTを至急で行うべきと医師が判断する患者群から非造影CTで一応スクリーニングしておこうと判断される患者群まで様々である。医師の造影剤に対する考えは,積極的に投与する医師からそうでない医師まで様々である。既往歴や腎機能が不明のため,まず非造影CTを撮影することも少なくない。本院に併設されている4つの一般外来クリニックでも,患者重篤度や医師の造影剤に対する考え方は様々である。川崎幸病院と併設4クリニックでの2017年のCT総件数40,055件のうち造影検査は17.2%である。併設4クリニックの画像診断は川崎幸病院で行っている。
著者
越智 誠
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.307-309, 2017-02-10

腹部CTが撮像され、末梢血のHb値およびHct値の測定日とCT撮像日が1週間以内の134例(女性76名、男性58名、12〜94歳)を対象とした。腹腔動脈分岐部レベルの腹部大動脈内腔のCT値は29.4〜52.6HU、平均41.7HU、腎動脈分岐部レベルのCT値は28.9〜52.9HU、平均41.8HUであった。末梢血Hb値は5.6〜18.1g/dl、平均11.9g/dl、Hct値は19.7〜54.9%、平均35.6%であった。腹腔動脈分岐部レベルのCT値(CTc)とHb値およびHct値との関係は、CTc=1.68*Hb+21.7、CTc=0.633*Hct+19.2で、相関係数Rは、それぞれ0.918、0.924であった。腎動脈分岐部レベルのCT値(CTr)とHb値およびHct値との関係は、CTr=1.76*Hb+20.9、CTr=0.658*Hct+18.4で、相関係数Rは、それぞれ0.960、0.921であった。

1 0 0 0 今月の症例

出版者
金原出版
雑誌
臨床放射線 (ISSN:00099252)
巻号頁・発行日
vol.65, no.13, pp.1435-1438, 2020-12
著者
菅原 努
出版者
金原出版
雑誌
臨床放射線 (ISSN:00099252)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, 1958-01
著者
中村 由香里 平方 良輔 外園 幸司 山崎 徹 宮城 友豪
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.337-340, 2018-03-10

hemosuccus pancreaticusは,膵管を経由したVater乳頭からの消化管出血で,胆道出血と区別するためにSandblomにより1970年に提唱された1)。原因として慢性膵炎を基礎に形成された膵仮性嚢胞や仮性動脈瘤からの出血が多い。重篤な病態ではあるが,間歇的な出血のため,しばしば上部内視鏡検査で十二指腸乳頭からの出血が認められない。そのような症例に造影CTを施行したところ,脾仮性動脈瘤からの造影剤の血管外漏出が主膵管を経由して十二指腸に注ぐのが描出された,世界初と思われるhemosuccus pancreaticusの症例を経験したので報告する。
著者
久保 敦司
出版者
金原出版
雑誌
臨床放射線 (ISSN:00099252)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.p443-444, 1977-04
著者
田中 修 國嶋 有香 谷口 拓矢 大野 光生 松尾 政之
出版者
金原出版
雑誌
臨床放射線 (ISSN:00099252)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.1117-1120, 2018-10-10

近年の癌治療の進歩に伴い,生存率は以前に比して大幅に改善されるようになってきた。とりわけ放射線治療と化学療法は物理学・生物学の進歩に伴い癌を根治できるようにまで発展した1)。一方,放射線治療や化学療法は以前よりも治療期間が長くなるようになってきた。例えば放射線治療においては強度変調放射線治療(IMRT)によってこれまで以上に癌病巣に対して放射線線量を上げることができるようになった2)。化学療法においても分子標的薬剤などの出現により3rdラインや4thラインの治療まで様々な種類の薬剤を投与することができるようになってきた。このように治療の進歩に伴って患者の治療期間も長くなるようになってきている。
著者
南条 光夫
出版者
金原出版
雑誌
臨床放射線 (ISSN:00099252)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.p521-527, 1978-05