著者
高崎 房子 大家 千恵子
出版者
東京文化短期大学
雑誌
東京文化短期大学紀要 (ISSN:02890534)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.11-20, 2004-03-09

野菜・果物料理の概念イメージについてSD法と因子分析法をもとに考察した結果は,次のように要約することができた。(1)野菜料理に対する概念イメージの基本的因子として,「品質性」「物性(硬さ)」「健康感・親近感」「鮮度感・味(美味)」「味(甘味)」の5因子が抽出された。第5因子までの累積因子寄与率は76.4%となった。(2)果物料理は,「品質性・鮮度感・物性(硬さ)」「親近感」「味(甘味)」「健康感」の4因子が抽出され,累積因子寄与率は79.5%となった。(3)野菜・果物料理は,「品質性と健康感」「親近感」「鮮度感・甘味」「物性(硬さ)」の4因子が抽出された。第4因子までの累積因子寄与率は74.6%となった。(4)野菜,果物料理のそれぞれの基本的因子に対して,各料理がどのような関係にあるかが明らかになり,野菜料理,果物料理の類別が可能になった。(5)嗜好に最も大きな影響を与えた因子は,野菜料理が素朴さ・華やかさ,喉ごし,ボリューム,おいしそうな,果物料理は親しみやすさ,あく,素朴さ・華やかさ,柔らかさなどであった。