著者
石原 康弘 小村 喜久男 大平 徳雄 安田 研 福留 憲浩 岩重 秀一
出版者
鹿児島県畜産試験場
雑誌
鹿児島県畜産試験場研究報告 (ISSN:0389357X)
巻号頁・発行日
no.38, pp.84-88, 2004-12

サツマ2001は平成13年7月に系統豚として認定され,社団法人鹿児島県種豚改良協会で維持されており,ここから肉豚生産種豚(異系統豚同士の交雑種)の増殖を行う増殖センターへ供給している。サツマ2001については性能調査を実施し,造成段階と同様に原種豚の遺伝的能力を調査するとともに,肉豚の産肉能力や肉質についても調査を行っている。今回は平成15年4月から平成16年2月までの繁殖・肥育・枝肉及び肉質の各成績について取りまとめた。1分娩した26頭の産子頭数は235頭,哺育開始頭数は230頭,離乳頭数は202頭であった。2 1日平均増体量は687.0g,飼料要求率は3.9であった。3 枝肉成績については,と体長94.1cm,背腰長II67.5cm,背脂肪の厚さ2.9cm(3部位平均値)となり,昨年度実施した成績とほぼ同等の良好な成績を示した。4 肉・脂肪の理化学的特性についても,色差,脂肪融点など昨年度と同様な成績を示した。5 脂肪酸組成は,飽和脂肪酸含量が51.47%,不飽和脂肪酸含量が46.03%となった。また,ステアリン酸の割合が高く,オレイン酸の割合が低かった。6 平成15年度の血縁係数は20.40%,近交係数は6.70%となり,血縁係数は昨年度より僅かながら上昇した。
著者
清川 真千子 内村 正幸 上山 勝行 手塚 博愛
出版者
鹿児島県畜産試験場
雑誌
鹿児島県畜産試験場研究報告 (ISSN:0389357X)
巻号頁・発行日
no.36, pp.98-103, 2002-12

薩摩鶏雄とロードアイランドレッド雌の交配による交雑鶏を基礎鶏とし、交雑鶏同士の交配を繰り返して作出した第12世代さつま地鶏について、育成期は2001年2月28日から8月21日までの175日間、成鶏期は2001年8月22日から2002年5月28日までの280日間性能を調査し、次の結果を得た。1.飼養成績。(1)育成期。175日間の育成率は、雌雄平均で88.7%、体重は3484g、飼料消費量は96.4g/日・羽、飼料要求率は4.94であった。(2)成鶏期。176~455日齢までの生存率は、雌雄平均で87.1%、体重は433g、飼料消費量は150.8g/日・羽、雌の産卵に対する飼料要求率は5.31であった。2.産卵成績。初産日齢は154日齢、50%産卵到達日齢は178日齢、53g卵重到達日齢は189日齢であった。産卵率は、平均で45.2%、産卵ピークは232~259日齢で、53.8%であった。3.繁殖成績。交配は自然交配で実施し、受精率、中止卵率、死ごもり卵率、対有精卵ふ化率および対入卵ふ化率は、それぞれ67.3%、7.4%、11.1%、81.5%および54.9%であった。
著者
坂下邦仁
出版者
鹿児島県畜産試験場
雑誌
鹿児島県畜産試験場研究報告 (ISSN:0389357X)
巻号頁・発行日
no.34, pp.13-30, 2001-03
被引用文献数
1

同一種雄牛産子の去勢牛24頭を用い,3-8カ月齢の育成期に日増体重(DG)0.9kgに必要なTDN要求量の70(育成期開始時)%-45(育成期終了時)%を濃厚飼料から充足させるLR区およびDG1.0kgに必要なTDN要求量の70%を濃厚飼料から充足させるHR区の2水準を設けた。また,肥育開始後7ケ月目(15ケ月齢)から濃厚飼料を飽食させるLF区および肥育開始後4ケ月目(12ケ月齢)から濃厚飼料を飽食させるHF区の2水準を設けた。育成期および肥育期の組み合わせから,LH(LR-HF)区,LL(LR-LF)区,HH(HR-HF)区およびHL(HR-LF)区の4区を設定し,育成期および肥育期における濃厚飼料の給与水準が,黒毛和種去勢牛の養分摂取量,発育,および枝肉成績に及ぼす影響を検討した。また,前期終了時および後期終了時にと畜解体調査を実施し枝肉を構成する赤肉や脂肪の蓄積に及ぼす影響を検討した。
出版者
鹿児島県畜産試験場
雑誌
鹿児島県畜産試験場研究報告 (ISSN:0389357X)
巻号頁・発行日
no.39, pp.90-94, 2005-12

試験1 飼料消費量と排せつ量が少なく,産卵性も優れた鶏群から得た薩摩鶏(以下RFC鶏)雌16羽を用いて,残差飼料消費量(以下RFC)による選抜の効果を平成16年10月4日から10月31日(223~250日齢)の28日間調査し,次の結果を得た。1 代謝体重,増体日量及び産卵日量のデータを用いて作成した重回帰式でRFCが小さく産卵率の高い個体を選抜した結果,RFCにおいて選抜群が選抜外群に対し,1%水準で有意に優れた成績となった。2 RFCと産卵性とを総合的に選抜した結果,良好な産卵成績が得られ,産卵日量において選抜群が選抜外群に対し,5%水準で有意に優れた成績となった。試験2 第6世代RFC鶏群(雌)と,同日に餌付けをした第36世代薩摩鶏種鶏群との比較を,平成16年11月24日から12月21日(274~301日齢)の28日間調査し,次の結果を得た。1 RFCについては,負の値となり,種鶏群がRFC鶏群に対して,1%水準で有意に小さい値であったが,飼料消費量及び乾物量においては1%水準,排せつ量においては5%水準で,RFC鶏群が種鶏群に対して有意に少なく,優れていた。2 代謝体重及び増体日量では,種鶏群がRFC鶏群に対して,1%水準で有意に大きい値であった。3 RFCによる選抜を6世代重ねてきたが,今回薩摩鶏種鶏群とRFC鶏群を比較したことで,排せつ量が少なく,飼料効率のよい鶏が選抜されていることがわかった。
出版者
鹿児島県畜産試験場
雑誌
鹿児島県畜産試験場研究報告 (ISSN:0389357X)
巻号頁・発行日
no.36, pp.98-103, 2002-12

薩摩鶏雄とロードアイランドレッド雌の交配による交雑鶏を基礎鶏とし、交雑鶏同士の交配を繰り返して作出した第12世代さつま地鶏について、育成期は2001年2月28日から8月21日までの175日間、成鶏期は2001年8月22日から2002年5月28日までの280日間性能を調査し、次の結果を得た。1.飼養成績。(1)育成期。175日間の育成率は、雌雄平均で88.7%、体重は3484g、飼料消費量は96.4g/日・羽、飼料要求率は4.94であった。(2)成鶏期。176~455日齢までの生存率は、雌雄平均で87.1%、体重は433g、飼料消費量は150.8g/日・羽、雌の産卵に対する飼料要求率は5.31であった。2.産卵成績。初産日齢は154日齢、50%産卵到達日齢は178日齢、53g卵重到達日齢は189日齢であった。産卵率は、平均で45.2%、産卵ピークは232~259日齢で、53.8%であった。3.繁殖成績。交配は自然交配で実施し、受精率、中止卵率、死ごもり卵率、対有精卵ふ化率および対入卵ふ化率は、それぞれ67.3%、7.4%、11.1%、81.5%および54.9%であった。